こんにちは。なのはなです。
今日は12月なのに暖かかったです。明日から急に気温が下がるそうです。秋も今日が最後かな・・・
先日、一穂ミチさんの「恋とか愛とかやさしさなら」という小説を読みました。
2025年本屋大賞にノミネートされた作品です。
私はアマゾンのkindleで読み放題のサブスクをしているのですが、期間限定で読み放題の中に入っていたので、
たまたま「おすすめ」に出てきて、読んでみた作品でした。
本を読むのが苦手な私でも2日ほどで読めた、目の進みやすい作品でした。
余談ですが、本を読むのが苦手な私が、なぜサブスクで毎月980円も払いながらkindleをしているかというと、
ゲッターズ飯田さんの公式ラインで「人生を変えたかったら本をたくさん読みなさい」と流れてきたからです。
本は少しづつ読んでいますが、人生が変わったかどうかは実感がありません。
さて、この本ですが。
どこにでもいそうな、幸せそうな恋人同士。
彼女にプロポーズした翌日に、彼氏は盗撮の現行犯で捕まります。
そこから始まるストーリー。
彼女はすごく悩むんです。示談が成立し前科のつかなかった彼氏をどう許していくか、どう理解していくか。
そもそも、許す必要があるのか・・・
などなど。
私は加害者の家族になった経験があります。うちの場合は盗撮ではなく人様への傷害でした。
まぁ、そこからひっそりと離婚劇場が開幕して、離婚成立まで5年もかかったのですが・・・
当時、私が、当時の夫に対して、一番腹立ったのは「子供がいる父親が、なに犯罪を犯してくれてんねん」でした。
「犯罪者の子」というレッテルを世間から貼られるのが、本当に怖かった。子供たちの未来に親のせいで傷がつくと本気で思いました。
父親であるのなら、子供のために、思いとどまってほしかった。
だからこそ。
誰にも相談できない。私が子供を守らなきゃいけない。でも未来が見えない。
明日の生活も想像できない。
まさに人生のどん底でした。
今度の被害者の方への償いはどう進めたらいいのだろう。
弁護士さんに依頼?示談?え?どうしたらいいの?
そもそも、彼はいつ帰ってくるのだろう。。。
初めてのことなので、わからないことだらけ。
(もちろん、こんな経験は人生の中ではしないほうがいい経験です。)
当時は、留置も拘置の違いも分からない私。(今はばっちり、理解しております笑)
警察も検察も起訴も送検も。社会の授業では聞いたしニュースでも聞く言葉だけど。いまいちピンとこない。
混乱の中、彼のご両親、私の母親、彼の妹に連絡をして。
ネットで「当番弁護士」の制度を見つけ、弁護士会に依頼して。
どっと疲れて、その日はよく寝たのを覚えています。
義母から「寝れない日々でしょう」とかの慰め?同情??の言葉もいただきましたが。
何があってもガッツリ寝られた自分の体質に、その時ばかりは感謝しましたね。
さて、この「恋とか愛とかやさしさなら」は
私の人生の最大の山場であった絶望期を思い出させてくれました。
本の内容を書くのがナンセンスだと思うので書きませんが。
全編の女性主人公の選択は、私は本当によくわかりました。
まあ、私の場合は今となっては、やっと思い出になりました。
私は、事件の後、最初っから「離婚」に踏み切れたわけではなかった。
家族で行った夏の旅行、子供の誕生日プレゼントを買いに自転車屋さんに行った思い出、小学校に音楽を一緒に見に行ったこと。
他にもいろいろ。いい時の思い出もあって。
モシカシタラ、マタモドレルカモ。シアワセナアノコロニ。
って思ってしまうんです。
毎日毎日、悩みました。でも誰にも「本当に離婚していいか悩んでる」とは言えませんでした。
離婚すると親しい友人に決意表明して、弁護士さんに依頼して。
それでも「本当にいいのか。離婚して後悔しないか」「今なら引き返せる。本当にいいのか?」
悩みきるまで、2年かかりました。未練だったのでしょうかね。
悩んで悩んで、ある朝、通勤途中に見た冬の弱い光の朝日を見て「いいんだ」って思った。
決心できた瞬間がやってきました。私の選択はきっと間違っていないと思えました。
そして、いま幸せな日々です。
離婚云々は、私にとってはダメージの大きいことだったようで。
本当のところ、5年間の経過をあまり覚えていません。
弁護士さんの作成してくれた調書もあるしで、読み返したら思い出すのでしょうが、
読み返す気にもならない。というか無意識に受け付けられません。
あの頃の記憶が飛び飛びなので、わかりにくい文章のところもあると思います。
すみません・・・
寒くなってきました。どうぞご自愛ください。
おやすみなさい・・・