王仁三郎のひ孫に当たる、故・出口恒先生は、「皇室」の文字が出てくると、今は『公』や『国』と読み替えて理解するのが良いと思う、と言われていました。

 財政経済対策として、国民の土地の所有権を『拝借権』と換え、国が買い上げる。その時、大量の金(かね)が国民に降ろされる。その金で行き詰った経済を回していく・・・。大政奉還をもう一度、という訳です。が今度は、経済権も奉還する。

 

 以下の文に、金銀の裏付け無しのお金の発行が書かれていますが、ある程度の金(かね)なら、日本の場合、第一次大戦の時、裏付け無しに発行されてもさほどの混乱も無かったのが証拠、大量になるとなれば『米本位』として、米や必需品の価格を公定すべき、と他所に書いています。

 

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                ◆土地本位◆


 前にも述べた様に、日本には金銀より尊い皇室の御稜威と云うものがある。この陛下の御稜威によって、紙幣をいくら発行しても、国民は喜んで使用する。外国では出来ないが、日本では出来る。即ち、普天の下・率土の浜に至るまで皆悉く皇室のものであるからである。故に一旦これを全部皇室にお還しする。その土地が一千億円のものであったら、それだけの財産が皇室のものになる。皇室からは、御稜威により、五百億円でも一千億円でも紙幣をお下げになるから、国民にそれだけのお金が回って来るわけである。要するに御稜威為本・土地為本となるものである。

 

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『皇道経済我観』は、昭和9年に発表された論文です。