目の前を歩く女性。

 

背中にリュック、右手に杖、左手に重そうな布バッグ二つ。5mほど歩くと、荷物を道路において数分休み、また歩く、を繰り返している。

 

両ひざは変形性膝関節症? はた目にもわかるほどのO脚。

 

見知らぬものが声をかけたら、不審者扱いされる?

 

気になりつつ自転車で追い越したが、角を曲がるときに振返ると、またお休みされている。

 

自宅はすぐそこなので、自転車で引き返して、ちょっと声をかけてみた。

 

「近所に住んでいるものですが、差し支えなければ荷台に荷物を載せましょうか」

 

「すぐそこだけど、いつも八百屋によると女将さんが家まで届けてくれるから、大丈夫よ」と、笑顔で答えてくださる。

 

まぁお節介だわね、と自転車に乗りくだんの八百屋で買い物を済ませてお店を出ると、

 

先程の方がまた道路に荷物を降ろして休んでいる。

 

「お先に買い物を済ませたんですよ、お店までお荷物を運びますよ」

 

今度は「そう」と荷物を渡してくれる。自転車の荷台に乗せて、すぐそこの八百屋さんに戻ると、お店の前に女将さんが。

 

女将さんはちょうど自転車から降りたばかり。「ここに(荷台)載せてね」と。

女将さんの自転車の後ろかごに荷物を置くと、

先程の女性に「荷物は預かったわよ」と声をかけている。

 

この女将さんが自転車で走り回っている様子をよく見かける。

 

お客さんの買い物の荷物を、配達されていらしたんだ。