通勤路で出会う野の花たち。
公園前の道路際に、線路内に、植え込みの中に。
初夏めいた季節のおかげか、あちらにもこちらにもいろいろな花が咲いている。
勤務先の近くの公園の石畳。わずかな土と、水と日光の光を頼りに、石畳の隙間に大小さまざまな花たち。碁盤の目のように規則正しく敷かれている石畳の間に整列しているかのよう。
幅数ミリもない空間を使いこんで、ひょっとしてタンポポ?
スズメノカタビラ?
花に近づくために腰をかがめて、じっと見つめる
背丈2㎝ほどのタンポポ。ロゼット状の葉を広げて、真ん中から花の茎を伸ばし、ほんの小さな花をつけている。
種が隙間に落ちて、水と光を得て、このわずかな生育条件を生かしてけなげに咲き、次世代にバトンタッチをしようと花を咲かせている。
タンポポの花は小さくても黄色に色が目に入ってくるがズズメノカタビラとか、カキドオシとか。よくよく見ないと、図鑑の写真と同じ花なの??
一つの命の適応の姿かもしれない。
お花屋さんでも、手入れされた花壇でもなく、アスファルトや敷石の隙間に咲く花たち。
けなげでたくましい野の花。
黄色い花も、花のつき方や花弁の数など何種類も咲いている。葉っぱの形も根元と茎の上部では違うし、見つめれば見つめるほど、個体個体の特徴を備えているんだなって気づかせてもらっている。
多様性ということを分かることにも、根気が必要なのね。