週数回のフットケア業務に特化した勤務が始まる。
初出勤の日、ドキドキのオンパレード。
出勤予定時刻は9時半。8時15分過ぎに家を出て、職場の前に着いたのは9時前。
あまりに早すぎると、近所を散歩してコンビニで和菓子を買って、9時19分に職場着。
上履きも仕事着も自前。その代わり時給が高い。
タイムカードを押して、職員用下駄箱で靴を履き替え、更衣室に。
なんとエレベーターは非接触型。掌をかざすだけ。更衣室は男女に分かれ、カフェ風の休憩室が完備。
着替えた後、仕事道具をもって職場に。
色々な方に自己紹介をして、まずは見学。
浴室、脱衣室は広く、プライバシーが守られれうようにカーテンで仕切られている。
4台の浴槽は、機能が異なり、すべて個浴。安全が重視されている。
足の爪切りをどこで行うかは、職員によって見解が違う。施設長は脱衣室で行ってほしいと言い、入浴介助の職員はフロアに戻ってからという人と、脱衣後にしてほしいと、色々。
初日なので、その場の職員さんの指示に従う。
一人目の方は、入浴後にフロアに戻り、水分補給をして、トイレをすましてから。
自己紹介をするとにっこりと笑顔を見せてくださる。手の爪を切り、足の爪に。
さほど伸びていないが、スクウェアカットになっておらず、爪が側爪隔を圧迫しておりわずかに巻き爪用。入浴後だが、爪甲下に垢がびっしり。
2人目の方は、入浴後に脱衣室で実施。入浴介助をした介護士さんは、水分補給しなくても大丈夫という。
着衣介助をしてから、手の爪切り。
足の爪は、肥厚と変形で伸びすぎている。爪先に延びているだけでなく、後爪隔方向にも伸びている。ニッパーで切ってからグラインダーで爪を削る。
この直後、男性の意識レベルが低下する。
応答が少なくなってきたので、顔を見ると蒼白、脈拍触れず、よだれ。
プレショック??
介護士さんに車いすを持ってきていただき、フロアのベッドに。
ベッドの横になるが、脈拍は触れず、返答もない。
看護師さんが血圧とサチュレーションを測る。最初はどちらも測れず。
少し経つと酸素飽和度が88%から徐々に90%台、98%まで。血圧も110/60台に。
嘔吐はなし。顔色が良くなり、応答がしっかりしてきて「大丈夫だよ」と本人。
看護師さんが、施設長に「入浴後に水分補給もしないでいるのはダメ。フロアに戻って水分をとってから爪切りをしたほうがいい。」と。
私には、「一回できれいにせずに、少しずつ整えて行けばよいのよ」と。
足の爪切りだからと言って、その日の血圧などのバイタルサインを確認せず、どんな方かも知らないで、足の爪切りだけをすればいいものではないと、あらためて実感。
施設長がご家族やケアマネージャー、主治医に連絡をしている。
勤務初日の経験は強烈だった。