国家試験の準備と卒論の提出に追われていた40年以上も前のこと。
学生寮の消灯は22時。お風呂も台所もその時間で使えなくなる。
毎日深夜過ぎても勉強、勉強の日々。
零時近くになると、おなかがちょいとすき、もうひと頑張りするために仲間で開くささやかなミニパーティ。
電気ポット沸かしたお湯で、コーヒーを飲み、卵入りのチキンラーメンを4人で分かち合う。
おしゃべりしながら過ごすひと時。
〆に、景気づけと目覚ましを兼ねて甲斐バンド「ヒーロー」「氷のくちびる」、アリス「冬の稲妻」「チャンピオン」など
ハイテンションになる曲をガンガン聞きながら踊りまくる。
すぐそこの未来は、国家試験に合格しない限り閉ざされてしまう。切羽詰まった感じに負けそうになりながら、友人と励ましあって過ごしたあのころ。
「ヒーロー」や「チャンピオン」に、どれほど励まされたことか。
国家試験に合格し、就職したにせよ「ヒーロー」にも「チャンピオン」になれるわけではない。
でもそこを突破するしかないのだ。テレビも見ず朝から夜までひたすら勉強をつづけた数か月。
彼らの歌は、哀調を湛え乍らもブレークスルーする力強さ。
チンペイ(谷村新司)の訃報は、ラーメン屋の夕方のTVで知った。
随分年上の方だと思い込んでいたが、なんとまだ74歳。
ジュリーと同じ年だとは。
合掌。