「残留孤児」「残留婦人」という言葉を聞き始めたときより、何か違和感を感じていた。

 

この中国侵略後に敗戦になり、ソ連の侵攻や中国大陸での内戦の継続があり、日本政府もアメリカ駐留軍も中国大陸に残された人々の帰国支援が滞った。そのうえ、岸内閣で国交が断絶。

 

中国大陸に渡った人々は、日本政策により大陸に渡った時にはご自分の意思で(うまいことを言われて騙された人も多いだろうが)、帰国するときには政治の混乱に加え、現地にいる邦人には現地にとどまるような政策も一時あった。

 

そんな混乱した状況の中でも、日本人を大切の育て上げた人もいたり、侵略国の日本の人間ということで厳しい状況に陥った人も。

 

「残留」とは「残されること」。「残留塩素」とか「残留選手」はよく耳にして、違和感はない。

 

国策で大陸に渡り、敗戦後の混乱で生きるために中国にとどまざるを得なかった人々に対して『残留』という表現は、国の責任は全くなかったかのような意味が含まれているように思う。プロ野球での「残留選手」は、球団と本人との話し合いと再契約で残留が決まる。中国大陸にとどまざるを得なかった人々に、日本政府は一人一人の意

思をどのように確認したのだろうか。

 

中日国交正常化50年の今年、中国大陸に取り残されてしまった人々に対する記事やブログ記事を見つけることができた。

 

私自身が本当にこのことについて無知で無関心で過ごしてきてしまったことを悔やみながら、やはり日本の国に住むものとしてこのことについてしっかり学びたいと思う。