レジェンドの新たな旅立ち
昨年11月末からスタートした「ハンドボール愛!」通信。その16回目となる新年最初のブログは、1人のハンドボールマンとして深く敬愛し、今年最も応援したい男について書きたいと思います。そのテーマは「レジェンドの新たな旅立ち」です。
志望書などの提出書類を送付し、面接試験に臨んだのが18日。それから1週間後の25日夜、沖縄にいた私のもとにShinからのメッセージが届きました。
2000年に単身ドイツに渡ってから17回目の年明けを迎えたShinこと植松伸之介(40才)が、昨年12月17日に大きな決意を胸に緊急帰国しました。
Shinが決意の緊急帰国
その翌日に都内でShinと再会。彼の中学時代の恩師である長村信幸さんと一緒でした。
Shinの後見人とも言える長村さんと彼との会話は真剣そのものでした。今回の帰国は彼にとって特別な意味があったからです。
すでにドイツでの所属クラブのグルベンランプとの契約をシーズン途中で解除していたShinは、国内で本格的な指導者を志すために母校・順天堂大の大学院受験を決断し、新たな一歩を踏み出したのです。
志望書などの提出書類を送付し、面接試験に臨んだのが18日。それから1週間後の25日夜、沖縄にいた私のもとにShinからのメッセージが届きました。
「お陰様で大学院合格しました。
色々とお世話になり有難うございました。
これからが大変ですが、1つずつクリアしていきたいと思います」
短い言葉の中にも自分の道を切り開いていこうという強い決意が感じられました。
順天堂大大学院に合格!
彼の経歴は改めて言うまでもありません。
誰の世話になることもなく単身ドイツに渡り、その腕一本で世界最高峰のドイツ・ブンデスリーガ1部の舞台に上り詰めました。
誰の世話になることもなく単身ドイツに渡り、その腕一本で世界最高峰のドイツ・ブンデスリーガ1部の舞台に上り詰めました。
夢を叶えたあとも本場ドイツで長くプレー、昨シーズンにはドイツリーグの監督も務めるなど、その道のりは、まさにレジェンドにふさわしい価値あるものでした。
これまでShinはシーズンが終わるごとに同じ言葉を言い残し、新たな激闘の中に舞い戻っていきました。
しかし、今回はまったく違います。
大学院での勉強の傍ら、大学生を中心に若い世代を指導する構想も描きながら、新たな旅立ちを決意したのです。
福島での指導会などこなしたShinには、いったんドイツに戻る前の12日、順天堂大の大学院生を相手に特別授業が予定されています。
そこでShinは、ドイツでの経験をもとに、これまで歩いてきた世界のことや現在の心境、今後の抱負など心を込めて熱く話すでしょう。
北海道の友人であり、Shinの釧路講習会を何回か企画した中川満則さんの協力を得て制作されたPV映像も披露されるはずです。
その映像を新年早々に視聴させていただき、思わず涙を誘われ、文句なしに2016年初泣きとなりました。
Shinは2月の再帰国後から本格的に国内での活動をスタートします。
彼のハンドボール指導は、本場ドイツに長く身を置き、コーチングライセンスも取得した彼にしかできない味わいあるものです。
せっかくの機会、多くの若者たちがレジェンドとの世界を共有してほしいと願っています。




