リッツ・カールトン京都で知った、「2時間6,100円」の瞑想時間
「たまにはホテルのラウンジで瞑想するといいよ」そんなアドバイスをきっかけに、京都のリッツ・カールトンへ足を運んでみることにしました。正直、行く前は若干のドキドキ。 ドレスコードがあると聞き、慣れない手つきでジャケットを羽織って向かいました。初めての「キーを預ける」体験駐車場に到着すると、燕尾服をまとった執事のような方がスッと寄ってきて、「キーをお預かりします」と。 車を自分で停めない、キーを人に預ける。そんな初めての体験から、私の「リッツ体験」は幕を開けました。一歩フロントに足を踏み入れると、しっとりとした気品ある香りに包まれます。 そのままラウンジへと案内され、手渡されたメニュー。そこには、一杯2,000円のコーヒー。「おぉ……」と、つい笑みがこぼれるような金額。まずはそのコーヒーを、そしてそれだけでは少し寂しい気がしてケーキを注文しました。運ばれてきたトレーには、宝石のようなケーキが7〜8種類。 その中から一つ選ぶと、ウェイターが速やかに、そして優雅にテーブルへと運んでくれます。異空間が「自然」に変わるまでコーヒーも、選んだケーキも。 文句なしに、素晴らしい。うまい。ふと周りを見渡すと、そこには独特の光景が広がっていました。 世間話に花を咲かせる有閑マダムたち、甲高い声で商談を進める中国人のビジネスマン。 そして目の前には、お一人でアフタヌーンティーを楽しむ50代くらいの女性。最初は「自分、ここに馴染めているだろうか」という違和感がありましたが、不思議なものです。時間が経つにつれて、その空間の音が、色が、心地よい「自然な空気」として捉えられるようになってきました。ウエイトレスの方が二度ほど「おかわりはいかがですか?」と聞きに来てくれましたが、その時はまだ余韻に浸りたくて、「今は結構です」と丁寧にお断りをしました。パソコンを閉じて見つけたもの時計を見ると、すでに1時間が経過。 もう少しこの場所にいたいと思い、次は紅茶をいただくことにしました。ポットで運ばれてきた紅茶は、たっぷり3杯分。 これがまた、絶品でした。 香りの高さはもちろん、カップの口当たりの良さが印象的。3杯目になっても渋みが全く出ず、最後の一滴まで美味しい。「これもリッツならではか」と、深く納得。いつもならここで、仕事のブログでも書こうとパソコンを開くところです。 でも、周りを見渡してもパソコンを開いている人なんて一人もいない。そんな空気ではなかった。 あそこは、ただ流れる時間を味わうための、独特な場所だったのです。6,100円の価値注目のお会計は、コーヒー、ケーキ、紅茶の3点で6,100円。帰りがけ、駐車場の料金2,400円を支払おうとすると、「利用がある場合はフリーになります」とのこと。最後まで、初めて知る仕組みとサービスばかりでした。2時間で6,100円。 これを高いと感じるか、安いと感じるか。実際にその空気に身を置いてみて分かったのは、これは単なる飲食代ではなく、自分を整えるための「投資」だということです。次に行くときは、もう少し余裕を持って座っていられるかもしれない。 たまには、こういう時間もいいですね。