こんにちは!

 

工学部物理工学科院卒で精密機器メーカーに就職し10数年目の次男から9月に

 

転職すると言われたアラセブジジイです。おじいちゃん

 

なんでも外資系コンサル系のビッグ5の企業らしく弁理士や英検1級の資格を持つ彼に

 

とってはステップアップらしいです。ステップアップの転職ってジジイの若いころは考えら

 

れませんでした。びっくり

 

さて

 

ある医療系コミュ二ティにこんな投稿がありましてん。上差し

 

医師になり10年以上経ちました。しかし、まだ論文を書いた事がありません。論文を書くには、まず、リサーチクエスチョンを見つける必要があります。そのために、日々の臨床からクリニカルクエスチョンを見つけて、それをリサーチクエスチョンに昇華させる必要があると思います。しかし、自分の場合、クリニカルクエスチョンを思いつかない事が多いです。 日々、真面目に患者様と向き合っているつもりではありますが、なかなか疑問を思いつく事が少ないです。他の先生は、疑問を持ちながら臨床をしておられ、「なるほど、確かにそういう観点があったか」と気付かされる事も多いので、日々の取り組み方や考え方が違うのかとも思います。

皆様は、どのようにクリニカルクエスチョンを思いつかれるのでしょうか。

 

大学の医局や大手関連病院に属していると、にに論文執筆していないと見えないプレッ

 

シャーを感じるものです。

 

しかしなかなか最初から自力で論文のテーマやクリニカルクエスチョンを探すのは難しい

 

と思います。大学病院に勤められているなら、まず上司に症例報告を書きたいと相談す

 

るのが良いと思います。論文化したいけれど、時間がなくて書けていないという症例を

 

意外と持っていたりします。執筆、上司のダメ出し、投稿、リバイスという一連の流れを一

 

度、経験することで症例の見方が変わると思います。症例報告になりそうな症例がわか

 

ったり、報告するのに必要な検査を自らオーダーできたらするようになり、さらにこれを繰

 

り返すことでクリニカルクエスチョンも湧いてくるようになると思います。

 

原著を目指す場合は大学院に入るのが早いです。最初は上司からテーマを与えられる

 

でしょうし、論文完成までのプロセスも症例報告より大変ですから、終了後には先ほどの

 

場合よりもっと力がついていると思います。 もし論文とは縁遠い市中病院に勤めていた

 

り、大学でもあまり活動性の高くない場合は、論文を書いている他科や他の病院の同期

 

に相談するのが良いと思います。なんとなく気になる症例や珍しい症例の話をすると

 

色々なヒントをくれると思います。私自身もこんな大変な症例があってと他科の同期に愚

 

痴を言ったところ、それは面白いと色々、話が膨らみ、最終的に症例報告になった経験を

 

したことがあります。まずは症例報告を日本語でいいので一本。そうすると、徐々にアイ

 

ディアが出てくるようになると思います。

 

ジジイもなかなかリサーチクエスチョンが見つからず、研究室に入るまではいわゆる原著

 

論文を執筆する機会はありませんでした。その代わりにという訳ではありませんが、上級

 

医からこの症例は稀で、興味深いので、過去の報告例を調べて、病態を考察してみると

 

面白いのではとの助言をいただき、初めての論文は、症例報告を執筆しました。

 

 一般に、症例報告は原著論文に比べると初学者に取ってのハードルは比較的低いとい

 

われています。とはいえ全くの初心者でしたので、文献検索、論旨の組み立て、英文へ

 

の翻訳など慣れない作業の連続でしたが、共著者のサポートもあり、何とか国際誌に掲

 

載することができました。その後は前述のとおり、研究室の中で、テーマを与えられて、原

 

著論文を執筆しました。

 

ところで、この先生はなぜ論文を書きたいのでしょうか?学位を取るため?それとも専門

 

医取得のため?あるいはスキルアップのためでしょうか。リサーチクエスチョンの探求以

 

外に、その点を明確にすることも末永く論文執筆の経験を積み重ねていくためには大切

 

かと思います。一方で、どうしても最初から原著論文(Original Article)でないと嫌だ!と

 

いう訳でないのであれば、論文の形式にはこだわらず、症例報告の執筆から始めてみる

 

のも一案かと思います。論文執筆の一通りの流れを体験したうえで、臨床に臨むと、また

 

違った風景が見えるようになり、臨床疑問が湧いてくるかもしれません。

 

まずは整理をしましょう。論文を書いてみたい!のか、論文を書く!のかで、立ち位置は

 

変わります。論文を書いてみたい!は思いであり、論文を書く体制にはありませんよね。

 

論文を書く、というのは、慣れないうちは苦行です。論文を書くには覚悟が必要です。細

 

やかなテクニックを身につけていく必要があります。臨床の技術とは別個の一つの専門

 

職のようなものです。文面からまだ、そこまで論文を書く…という意識にはないように見受

 

けられますが“日々、真面目に患者様と向き合っている”とのことで、おそらくEBMにのっ

 

とった治療をなされているのでしょう。一方で、EBMは100%の患者を網羅する治療ではあ

 

りません。EBMに乗っかった治療をしても、期待しうる結果が出なかったことはありません

 

か?もっとこうした方が良かったかも、あーした方が良かったかも?と思ったことはありま

 

せんか?同じような患者に、同じような治療をしたけれど、退院までの日数に異なりが出

 

た。などはありませんか?これがクリニカルクエスチョンの始まりです。

 

日本の医師の論文の投稿数は激減しています。まずは日本の雑誌からの投稿を頑張っ

 

てみましょう。メラメラ

 

 

では今日はこのへんで・・・バイバイ

 

Ciao!!口笛