こんにちは!
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マジでしっかりしてください!
昨年実施された第117回医師国家試験の合格ライン(合格基準点)は以下のとおりで
した。
今年度も同程度の合格ラインが予想されます。
ここでいうところの禁忌肢問題とは医師国家試験や歯科医師国家試験,薬剤師国家試
験に存在する一定数以上選択した場合,どれだけ点数が取れていようが無条件に不
合格になる選択肢のことで,具体的には深刻な副作用や重大な後遺症,死亡など
患者に悪い転帰をもたらすため,投与してはならない薬剤や施行してはならない処
置,手術(実臨床上の絶対禁忌(絶対的禁忌)、法令違反となるもの)など,医師と
して業務するにあたって絶対してはいけない選択肢が主として該当します。(ドボン
選択肢、地雷選択肢)
ここで注意したいのは,医師国家試験における禁忌肢は絶対禁忌の他に、実臨床にお
ける相対禁忌(相対的禁忌)つまり利益が危険性(リスク)を上回れば慎重に投与・
施行してもよいが通常は投与・施行してはいけない薬剤、処置、手術も含まれてい
るということです。したがって,病院実習で経験したことや(特に大学病院ではハイ
リスクの患者さんを治療するため,やむなく相対的禁忌が行われる可能性がありま
す),大学の先生から実臨床では禁忌ではないという説明があったようなことも
禁忌肢とされる可能性があります。
また問題の正答率や、禁忌を施行した場合の悪影響の軽重についても禁忌肢には考
慮されません。医師国家試験においては例年約10問ほどの禁忌肢が報告されてお
り、去年までは4問以上選択した場合は不合格となっていましたが、117回からは
3問以上選択したら不合格とさらに厳しくなりました。禁忌肢は112回(2018年)
より本格的に注目されはじめ、以後毎年禁忌肢を選択している受験生が散見されま
す。
その中には禁忌肢の選択数により不合格となった方も見られ(ドボン落ち)、
禁忌肢対策は合格のために必要な事項の一つとなっています。
以下に禁忌肢選択者が多かった問題を紹介します。
正答はb で禁忌肢はe です。正解率は66.1%で禁忌肢選択率が0.9%でした。
まず正答についてですが、眼内異物(特に鉄などの磁性を持つ異物)のおそれがある
場合は異物の有無や位置を確認するために細隙灯顕微鏡やCTでの異物探索が必要と
なります。禁忌肢のMRIは非常に強力な磁場を与えることで体内の水素原子を磁気
共鳴して励起させ、その水素分子が元の状態に戻るまでの時間差を画像化する技術で
す。めちゃくちゃ強い磁場を働かせるためMRI装置の近くに金属が吸い寄せられて
しまいます。そのため角膜や眼内に鉄片異物が含まれる場合、異物の移動や温度上
昇が起こり眼球鉄症を引き起こし失明するおそれがあるため、MRIは禁忌となりま
す。
医師国家試験の受験生諸君。ドボン選択肢を選ばないようにしてしっかり頑張ってく
ださい!
では今日はこのへんで・・・
Ciao!!