『ビブリア古書堂の事件手帖2 栞子さんと謎めく日常』 | 本だけ読んで暮らせたら

『ビブリア古書堂の事件手帖2 栞子さんと謎めく日常』


『ビブリア古書堂の事件手帖 2 栞子さんと謎めく日常』  三上 延/著、 メディアワークス文庫(2011)


古本とその古本に係わる客に秘められたミステリーを解く物語。連作短編集。シリーズ2作目。


探偵役は、古書店主の篠川栞子さん。

助手は、店員の五浦大輔23歳。←本作のナレーター、ワトソン役である。


前作は娘の同級生に借り、今作は勤務先の同僚に借りた。 1作目の記事はコチラ


プロローグ 坂口三千代 『クラクラ日記』 文芸春秋・Ⅰ

第一話 アントニー・バージェス 『時計仕掛けのオレンジ』 ハヤカワ文庫NV

第二話 福田定一 『名言随筆 サラリーマン』 六月社

第三話 足塚不二雄 『UTOPIA 最後の世界大戦』 鶴書房

エピローグ 坂口三千代 『クラクラ日記』 文芸春秋・Ⅱ



前作に比べると主人公栞子さんの現実離れした鋭すぎる推理は影をひそめ、少々現実的になった。リアルになった。より身近になった。

だが、『時計仕掛けのオレンジ』の章は偶然が過ぎた。そう来るだろうとは思ったけど・・・。


第三話とエピローグの流れは、シリーズ全体に仕掛けられた謎に繋がっている?

シリーズ全体の謎=栞子さんの母親に係わる謎解きへの伏線が今作で張られた?と考えると、三作目以降も結構楽しめそう。