『暗黒神話』 | 本だけ読んで暮らせたら

『暗黒神話』

『暗黒神話』  諸星大二郎/著  集英社文庫(1996)

またまた、諸星大二郎のマンガを読んだ。


この『暗黒神話』というのは、日本や東アジア(主に中国)に伝わった思想(主に仏教)や日本古代史の謎(邪馬台国、古事記・風土記などの神話)、さらに宇宙・星座に絡む物語などを、強引で非科学的なコジツケもふんだんに盛り込みながら、一大伝奇英雄譚に仕上げている。


強引で非科学的なコジツケを貶しているのではない。むしろ、そういった空想、妄想があってこその物語が成立し、またそれが面白くなることを喜ぶのである。


私が昔から愛読する諸星や星野のマンガは、空想や妄想の極みの一つに達している(と思う)。