『さよなら絶望先生』 第1集 | 本だけ読んで暮らせたら

『さよなら絶望先生』 第1集

さよなら絶望先生 (1)   久米田 康治/著、 講談社コミックス

春4月、桜が咲き誇る中を、スタンダールの詩を口ずさみながら、希望に満ちた足取りで登校する少女の前に、首を吊って、桜の木にぶら下がっている男がいる・・・。

助けようと、男に抱きつく少女、その重みで、余計に縄が首を絞める・・・、足をバタつかせながらもがく男・・・、その時、縄が切れ・・・、

男が咳き込みながら少女に向かってほざいた言葉は、「死んだらどーする!!」

(↑ どこかで見たことのあるギャグで幕開けるマンガだ・・・)



男の名前は、糸色 望 (いとしき のぞむ) 。

決して、「糸」という字と、「色」という字を付けて書いてはいけない・・・、「絶」になってしまうから・・・。


世の中のあらゆる物、あらゆる出来事に絶望する、超ネガティブ人間。少女が通う学校の教師で、しかも担任。


糸色望が、彼のクラスの生徒達と繰り広げる絶望ワールド・・・


■中央線が止まったことに勘ぐりを入れ・・・、

■生徒達に配布するはずの“進路希望調査票”を見ては・・・、

     この世にあるのは絶望だけだと、うなだれ、

■駅の改札に「Suica」カードをかざせば・・・、

     そこからカードがスキミングされ、預金が全額引き出される、と絶望する
・・・・・・


絶望先生の語る言葉は、現代の世の中のシステムと人々の所業を皮肉り、そして、オチョくっている。

が、そのオチョくった一つひとつの言葉には、時に真実が含まれている!?


なんとも、ふざけたマンガだ。 くだらないギャグとダジャレもある。

私は、こういうマンガが大好きだ。


( “銀魂” が好きな人に・・・お薦め。)