『ホッグ連続殺人』 | 本だけ読んで暮らせたら

『ホッグ連続殺人』

ホッグ連続殺人

W・L・デアンドリア/著、 真崎 義博/訳、 ハヤカワ・ミステリ文庫



ニューヨーク州の架空の町スパータで発生した事故に見せかけた手口の連続殺人事件。

被害者に関連性は見当たらないものの、地元新聞記者の元に届けられる挑戦状には共通項があった。それは“HOG(ホッグ)”という署名・・・。

度重なる事件に困惑し出した市長と警察は、ついに世界有数の頭脳の持ち主といわれるニッコロウ・ベイネデイッティ教授に事件調査を依頼した・・・。



探偵役の哲学教授がその頭脳を駆使して、犯人は誰か?、その動機はなにか?を突き止めます。

意外な犯人と動機、殺人の手口。いわゆる本格ミステリーというヤツです。



私が読んだのはおそらく昭和61年のはずだから(文庫本の発行年から推測)、20年くらい前です。



本格モノを読み終えた直後は、あ~オモシロかった、となるのですが、私の場合、よほどインパクトのある作品でないと、暫くたつと内容も犯人も忘れてしまいます(ある意味、何回読んでもその都度新鮮)。

久しぶりに読み返しましたが、確かに、この作品の犯人と動機・手口は意外なものでした。始めて読む方にとっては(あるいは、私のように読んだことがあっても内容をまったく覚えていないヒトにとっては)マアマア面白いミステリーと云えるかもしれません。



この作品、いろいろなミステリー・ガイド本で、本格ミステリーの推薦本の1つとして挙げられています。しかし、こと本格ミステリーの場合、私の感覚と玄人書評家の方達との感覚にはズレがあるようです(私の感覚では、マアマアだけどそれほど大騒ぎするほどのものではない、といったところでしょうか・・・)。



(追 記)

本格モノで、犯人始めストーリーを覚えている作品というのは、いま思いつく限りでは、『アクロイド殺し』と『ハサミ男』くらいのモノです。