『十五少年漂流記』 | 本だけ読んで暮らせたら

『十五少年漂流記』


『十五少年漂流記』   ジュール・ヴェルヌ/著



いわずと知れた? 15人の少年達の冒険物語。
何十年かぶりで読みました。
各出版社から色々な形で出版されていますが,私が読んだのは角川文庫版です。


8・9才から14才までの15人の少年達だけを乗せた帆船が嵐の中で翻弄されている場面から始まる冒頭。この場面については内容を覚えていましたが,それでもやはり引き込まれました。(こりゃ,誰もが面白いと云うわけだ。)


無人島に漂着した少年達の冒険が始まります。


全体を通してのストーリーは,それぞれ個性あるリーダー格3人の少年達を中心に,全員が生き延びるための方策を立て,それを厳しい自然状況の中でも実行に移して行く物語です。

リーダー格の2人の少年の間の確執と,船が漂流する羽目になった原因を知る幼い少年の心情も背景を彩り,物語は多少の複雑さを呈しています。
クライマックスには,彼らと,その周りの少年達の心情の変化がストーリーを膨らませていきます。


いまや,様々な形態・表現方法を持つ少年・少女達の冒険物語を描いた作品がたくさんあります。。
この作品は,そのスタイルを確立した古典的名著です。


夏休みに読むなら,やっぱり冒険物語です。



(追記)

今度は,志水 辰夫訳の『十五少年漂流記』が読みたい。