「おれの中の殺し屋」
ジム・トンプスン/著、三川基好/訳、扶桑社ミステリー
サイコな男を書かせたら世界一のジム・トンプスンの作品です。
この作品の主人公も、解る様な解らないような理由と原因?で殺人を繰り返します。
そんな主人公が読者に語りかける調子の文体です。
今の時代、アメリカだけでなく、日本でも珍しくなくなったサイコな人間による事件の数々。
ジム・トンプスンの作品が突拍子もない法螺話ではないことが実感できます。
しかし、1952年にすでにこういった種類の作品を書いていたのですから、すごいというか、すさまじいというか・・・。
ジム・トンプスンの作品は以前に「ポップ1280」という作品を読んだことがあって、オモシロいけど嫌悪感が残るヘンテコな本、という印象が残っていました。
最近読んだケン・ブルーウンが作品の中で、ジム・トンプスンのことを褒めちぎっていたので、“そんなに良かったか?”と思い、久しぶりに読んでみた、という次第です。
で、この本、ヤッパリ、ヘンテコな本だ。