読む力がない・・・

著者: ロバート キャンベル, Robert Campbell
タイトル: 読むことの力―東大駒場連続講義
講談社選書メチエ
これ程、まったく歯が立たない、と感じることもあまり無いのでは? と思った本を紹介します。
私の場合、“歯が立たない”というのにも、いろいろあって、思い付きで書くと次の3つに分類されるかと思います。なお、ここでの3つの分類では、“最初から手を出さない本”は除いています。
(1)ぜんぜんおもしろくなくて、途中で読む気が失せる。
(↑ 期待していたのに・・・というやつ。エンターテイメント系に多い。)
(2)難しくて理解できない。
(↑ 専門書に多い。理解したいのだけれど、私の能力不足で判らない。
なんとなくイメージくらいはできる。判ると楽しいだろうナと思う。)
(3)何が書いてあるのか、何について云っているのか、良く判らない。
イメージさえも湧かない。
(↑ 今回の本がこれにあたる)
たいていの場合、歯が立たずに放り出してしまう本というのは、(1)か(2)の理由なんだけど、この本は(3)の理由で放り出した、おそらく初めてのものでした。
この本、東京大学に入りたての1年生を対象とした講義内容をまとめたものだそうです。
「読むこと」って何だろうな、をテーマとしているそうです。
12・3人の人たちが、それぞれに、テーマに沿った?講義を行っていくわけですが、講義者が何を云っているかをイメージできたのは、毛利一枝氏の「装丁としての磁力」と、柴田元幸氏の「翻訳者は“作者代理”か“読者代理”か」くらいでした。
その他の講義内容については、ほんと、歯が立ちませんでした。
講談社選書メチエとして出版しているからには、決して専門書ではなく、一般人向けの本だと思うのですが・・・
どなたか、この本を読んだ方、感想をお聞かせください。