「幕末 写真の時代」

著者: 小沢 健志
タイトル: 幕末―写真の時代
「幕末 写真の時代」
小沢健志/編、筑摩書房
日本に写真が入ってきたのは1848年。幕末の頃・・・
坂本竜馬や木戸孝允(桂小五郎)ら歴史上の人物の写真は誰もが一度は何らかの形で見たことがあると思います。しかしこの時代の風景、町並み、職人達の写真はあまり見たことがないのでは?
この本、日本における写真史や、初期の写真技法などに関する話題も豊富に載せられています。
でも、写真集として眺めると、より楽しめます。
薩摩屋敷とその脇の道の写真などは、現在の品川駅○○ホテル前の国道の雰囲気そのものです。
萩城や鹿児島城など、官軍となった側の雄藩の居城も鮮やかです。
戊辰戦争で落城後の会津若松城。砲弾にさらされた後なのでしょうか、傾いた天守櫓が雰囲気を醸し出しています。
日本に写真技術が入ってきて直ぐに日本人写真家達は、来日した外国人写真家達とともに、すばらしい写真を撮っていたことがわかります。