科学っぽい?歴史学

著者: 森 博達
タイトル: 日本書紀の謎を解く―述作者は誰か
中央公論新社、価格:819円
「『日本書紀』成立の謎は本書によって解明された」と結ぶ著者。
読み終わった瞬間、すごい!と思いました。
日本書紀の中の使用語句、用例や音韻などを区分し、それらをデータとして統計的に扱い、分析しながら、謎の解明へと進みます。
今まで読んだこの手の“謎解き本”は、それを主張する人の思い込みによる(単なる)解釈論に終始しているような気がしていました。
しかし、今のところ私には、この本は既往の書にはない客観性があるように思え、評価は高いです。(他に異なる解釈の本が出て、それに納得した際には、意見が変わるかもしれませんが・・・)