「夏の稲妻」、「裁きの街」
キース・ピータースン/著、芹澤恵/訳、創元推理文庫
「夏の稲妻」は、事件記者ジョン・ウェルズが主人公のシリーズ第三作、
「裁きの街」は第四作にあたります。
このハードボイルド・ミステリーの魅力は、孤独な中年男ジョン・ウェルズに関わる女性キャラクター達にあります。特に、ジョンの同僚の女性記者ランシングです(1つ前と2つ前の記事を参照してください)。
第四作「裁きの街」の解説で、茶木則雄氏が次のように熱く語っています。
■本シリーズは、第一作こそ、ジョン・ウェルズを主人公としていた
が、第二作以降の主人公はランシングであり、ジョン・ウェルズは
語り手に過ぎない。
■このシリーズは、ミステリー史上に燦然と輝く女性記者もの、
“ランシング・シリーズ”である。
そして茶木氏は自身、会員はおじさんばかりの日本ランシング・ファンクラブ(推定会員数2万8千人)の飯田橋支部副支部長であるとも語っています。
ぜひ、この解説を最初に読んでください。
その後で、本編が読みたくなったら、第一作から順番に読んでください。