雪の結晶には一つとして同じものはありません。
どれもが少しずつ異なる特徴を
備えています。
でも それらはやはり雪なのです。
どんなに他と違ってても
例えばいびつな形をしていても
それは雪なのです。
一つ一つが特別でいて
それでも全く同質な存在なのです。
どれも同じように空から降り
大地に落ちては積もり
やがて溶けて
消えていってしまうのです。
雪子が教えてくれました。
(雪子は「雪の夜話」の登場人物です)
雪の部分を人間に置き換えても
同じだと思います。
だから他と違うって悩む必要はないのです。
同じだと焦る必要もないのです。
同じように生まれて
それぞれの個性を持ち
地上で生活し
やがては消えて行く
運命を受け入れて
その中で精一杯生きる
宇宙の歴史と比べれば
ホンの一瞬の時間でしょう
ただ一時の輝きを放ち
やがては無に帰する
ならば飛び切りの輝きを
放ってやる
どこから来てどこへ帰るのか
有名すぎる課題だけど
それを探す旅だと思えばいいじゃないか。
だから明日も歩くんだ。