歩く
ただひたすらに歩く
目的もなく
なぜなのか 何の為にか わからずに ただ歩く
梅の花びらが枝を離れて地上に舞い降りる間にも
さまざまな想いが駆け巡る
この辺で角を曲がろうか
歩く
振り返ることなく ただ前進する
人通りが少なくなった
畑が広がってきた
家が散在している
あそこの角を右に曲がる
信号で止まる
今まで何を考えながら歩いてきたのだろう
昨日の事 明日の事 そして今日の事
雨が降り出した
シャツがぴったり肌にくっつく
靴の中が湿ってきた
前方を上目づかいに見る
それでもゆっくり歩く
周囲の人は走り出す
すれ違う車のワイパーが動いている
俺はまだゆっくり歩いている
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あなたは今どこにいるの
まだ出逢えぬ恋人よ
もしも赤い糸がみえるのならば
早く手繰り寄せてみたい
切れないうちに
もつれないうちに
僕は今 君が必要なんだ
話し相手が欲しいんだ
こんなに沢山の人が集まっているのに
どうして僕はこんなに淋しいんだろう
早くここに来て
愚痴でも何でもいいから話してよ
僕は君以外の何も見ないから
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雨よ
雨よ
降ってくれ
俺の汚れた身体から
全てを洗い流してくれ
この世から捨てられた命らが
再びあの陽を見ることを
俺に約束してくれ
雨よ
この限りない命の尊さを
全ての魂に教えてくれ
生きることの尊さを
わかちあう喜びを
あの子らに