読売テレビに勤めている間。

毎月、実家に仕送りをしていた。


それは父や母の暮らしを支えている、

そう思っていた。


ところが…


『なおみちゃんから貰ったお金はね、

 ママは貯金しているのよ。

 将来のなおみちゃんのためにね。』


ある日。

ふわっと、

そんなことを母は言った。


えっ?

驚きとともに、

母の温かい想いが胸に広がる。

目がウルウルした。


あれから数十年が経ち、

今年のお正月のこと。


「前に、

 私の仕送りを貯めてるって言ってたよね。

 貯金なんてしなくて良いから、

 必要な時にママのために使ってね。」


そう言う私に母は言い放った。


『えーっ!

 そんなお金もうないわよー!

 あっはっはっ』


えーえーえーっ!


『パパの入院の時に全部、使っちゃったぁー!

 ひゃひゃひゃっ!』


えーえーえーっ!!


確かに…

父は亡くなる前の半年以上

入院していた。


それも、

病院で1番高い個室に…

その値段を聞いて腰を抜かしそうになったものだ。


「お父さん、頑張って働いてたんだな。

 こんな高い部屋に

 半年以上、入院出来るなんて。』

そう思っていた。


いやいやいやいや。

なんと、なんと!


なーんだ、

入院費は…ガッツリ私のお金だったんだー


わおっ!

目が飛び出るほど高い部屋に泊めていたのは、

私だったのねー!!


なんて、親孝行なのー!

知らなかったー!


今になって判明した…

私の親孝行であった。

たはは…





今日は父の誕生日。

なくなってから17年。

初めて知った事実。


まだまだ人生、知らないことって、

沢山ある。


パパ、親孝行させてくれて有難うっ(o^^o)