『頑固』だと言われることがあります。
それには理由があるのです。
28年間の局アナ生活。
それに重なる管理職としての責任。
会社の安心安全を守るコンプライアンス部。
32年間、
報道と放送の現場で生き抜くためには
『頑固』であることが必要とされました。
それが我が身を守り、
会社を守ることに繋がったからです。
アナウンサーは『アンカー』と言われます。
記者が取材して作った原稿、
ディレクターが作ったVTR、
番組の不体裁、間違い、ミス、
あってはならない表現…
最終的にお伝えするのがアナウンサーです。
最後のバトンを渡される役割から
『アンカー』と呼ばれるようになりまました。
つまり、
自分のミスはもちろんのこと、
自分が原因ではないミスや失敗も、
最終バトンを渡され、
視聴者に伝えるアナウンサーが
アンカーとして責任を持つのです。
言い訳は通用しません。
渡された原稿について、
自分が紹介するVTRについて、
番組で伝える内容について、
責任を持って自分で確認して視聴者に伝える。
たとえ記者が間違っていたとしても
VTRに間違いがあったとしても、
それに気付かず確認をしなかった自分が悪い、
つまり自分のミスだと教えられて育ちました。
後輩にも、
そう伝えて育てています。
それが放送の仕事です。
アナウンサーの仕事の仕方です。
「○○記者が調べた」って言ったんです。
「✖️✖️ディレクターが確認した」って聞きました。
なんて言い訳は通りません。
番組では、
余念なく確認に次ぐ確認をして、
自分で調べて納得したこと以外は
口にしなくなりました。
誰かが言ったから
誰かの考えだからそうした。
そんなことは通用しません。
全て自分の責任です。
そんな仕事を32年間していると、
どんなことでも
自分が納得しないと動かなくなりました。
そうやって頑固になって行ったのです。
自分が納得してやったことなら
ミスをしても素直に謝れます。
その後の対応もすぐ出来ます。
また次から誤りを改められます。
自分で調べて納得したことしかやらない。
そんな『頑固』さが
身を守ることに繋がるし、
視聴者に正しい情報を伝えることになるのです。
そうです、
私は『頑固』です。
厳しい世界で生き抜くために身に付けた鎧です。
そして!
これからも、
同じように『頑固』に
皆さんに正しい情報を伝えて行きます。
何卒どうぞ宜しくお願いします(o^^o)