『失敗を成功に変える法則☆

 知っていますか?』

アルバイトで働き倒した大学時代。

ナレーターコンパニオンとして

ビジネスショーやモーターショーの舞台に立ちました。


舞台映えするメイクの仕方や

美しいお辞儀の仕方は

『フラッシュ』と言うコンパニオン事務所で

一から教えて頂きました。


特に、舞台映えするお辞儀の仕方、

背骨は伸ばしたまま、

腰から上半身を90度倒すやり方は皆様から好評で、

読売テレビの入社試験、

そして入社してからも役に立ちました。


勿論、形だけではなく

感謝の気持ちも込めて、

少しだけ時間をかけてしっかりお辞儀をします。


日々の番組でも、このやり方でお辞儀をすると、

視聴者の皆様から

『心のこもったお辞儀ですね。』とか

『気持ちの良いお辞儀を毎日有難うございます。』

などお褒めの言葉を沢山頂いたのです。


これは意外でした。

皆さんが見て下さっていて嬉しくなりました。


そして!

皆さんからお褒め頂くと

ますます極めるべく頑張るのは人の常。


キレのある素晴らしいお辞儀を磨くため

お辞儀の勢い、上半身を倒すスピードが

早くなって行きました。


〜☆〜☆〜


ある日のことです。


いつものように番組の冒頭。

オープニングのスタジオからの広い映像が映る中。


「こんばんは。

 ニューススクランブルです。」


勢い良く思いっきり上半身を倒してお辞儀をしました。

すると。。。


ゴンっ!

重い音がしたのです。


へ?


スタジオにいる出演者、スタッフ、皆に戦慄が走ります。

何か問題が起こっている。


機材が倒れた?

怪我人は?

カメラに映っている映像は?


と、

私の目の中に

お辞儀の勢いで耳から落ちた、

少し重めの丸いイヤリングが目に入りました。。。


ハリボテのニュース卓に当たって

凄い音を立ててしまったのです。


うそ!


ニュース卓にはマイクが仕込んであります。

モロに音を拾うんです!!


止めなくちゃ!

でも、お辞儀をしながら手を前に伸ばしたら

それはそれで物議を醸すかもしれない。


どうしよう?

など考えている間もイヤリングの勢いは止まりません。


ガラガラガラガラ。。。

ガラガラガラガラ。。。


あー。あ。。。あー。。。


凄い音を立て続けた後、

ニュース卓から転げ落ち

目の前から消えて行きました。

床にマイクはないので、静かにゴールを迎えます。

ほんの数秒のことですが、

永遠のように長く感じられました。

見ている人は
ニュースが始まり、

いつものオープニングとともに
いきなり雷のようなゴロゴロゴロゴロと言う轟音。


一体、何が!

と思ったに違いありません。


どうしよう。

スタジオの皆が息を呑みました。


隣に立ったいる男性キャスター

フロアディレクター、カメラマン。

何人かは私のイヤリングが原因だと気がついています。


いや、でも、なんて謝ったら良いのか。


「いつもお褒め頂いている挨拶の勢いでイヤリングが落ち、それがニュース卓の上を転がりマイクがその轟音を拾ってしまいました。番組冒頭から皆さまを驚かせてしまい、大変申し訳ございません。二度とこのようなことが起きないよう、キャスターの植村、そして、前もってイヤリングの大きさをスタッフが確認するよう気をつけて参ります。。。」


あ。

無理。

諦めよう。。。


皆の気持ちが一つになりました。


結果、

何事もなかったように、

普通に最初のニュースを読み始めたのです。


本当にすみません!

皆さま、この場をお借りして謝らせて頂きます。。。


で。

長くなってすみません。


どうせ失敗するなら、

大きな失敗をする!!


これが教訓です。


この話は、

未だに現役時代の失敗の話として、

講演会などで話しています。


そして、このブログでも。。。

そうです。

大きな失敗なら、ネタになるんです。

(開き直ってまことに申し訳ございません。)

(10年以上前なので時効かと。。。)


また大きな失敗は教訓を残します。

それから皆がイヤリングの大きさを確認するようになりました。


二度と同じ失敗はしなくなります。


さ、今日もどーんと!

失敗を恐れず1日を楽しみましょうー!!!