どーも瀧上ユウです!

今日は漫画を通して哲学を紹介しますよニコ

 

その漫画とは・・・ジャン!

 

雨瀬シオリ「ここは今から倫理です」

風に身を委ねているアンニュイな主人公

この主人公にピンと来たら読んで損なし!

 

1巻の試し読みを読んだら良かったので、4巻まで一気に買っちゃいました。

 

元々「倫理」が好きな私。

「道徳」と並んで学校の勉強で一番役に立つものと思っとります。

 

内容は「倫理」とは何を学ぶものなのか?をオムニバス形式で紹介する漫画です。

 

今の時代に沿ってなのか、基本的に「答えがない」ことを前提に書かれています。

その上で、どう生きていくべきなのか?を学ぶのが「倫理」という話です。

 

この「答えを出さない」所は良い点もあれば、悪い点も見られますね。

 

良い点は「押し付けがましくない」こと。

「倫理」や「哲学」に興味を持つ切っ掛けになれる漫画です。

 

悪い点は「核たるテーマを提示しない」こと。

これは作者もあとがきに書いているのですが、勉強しながら書いていることに由来するものでしょう。

 

良くも悪くも教科書の域から出ない、倫理や哲学の漫画なので、

それほど難しくもなく、それでいて軽くもない、丁度良い塩梅のテイスト。

 

私は主人公や取り巻くキャラクターに魅力を感じますが、

人によっては深く人生について考えてみる先駆けとなることでしょう。

 

さて「倫理」は漫画にて取り上げられているため、

ここでは「哲学」について考えていきましょう。

 

哲学は「人生を良く生きるため」に学ぶものと私は捉えています。

 

それは「人はこうあるべき」といった紋切り型から

 

「人はそれぞれ違う生き物である」といった答えを出さないタイプまで様々です。

 

ここは今から倫理です。はソクラテスを引用して

「エウゼーン(善く生きる)」を中核に書かれた漫画です。

 

主人公が「私はエウゼーンができていない」と語るシーンがあります。

 

「倫理」を通して生徒と交流をする、

主人公の「哲学」とは何なのか。

 

主人公が

「何故私は思想、主義を語っているのに、人は私を疑うのでしょう?」と

恩師に問うシーン。

 

恩師は問いに対する答えとして

「恐らくお前自身がお前を信じていないからだろうな」と告げる。

 

その推測に主人公は答えを提示しません。

 

卒業した生徒からの告白にも

「結婚はもう懲りたから」と経過を示しません。

 

主人公の「哲学」はどこにあるのか。

過去を通して、漫画を通じて少しずつ明らかになっていくでしょう。

 

それはそれとして

私の「哲学」の基礎に

 

ドイツの哲学者ヴィトゲンシュタインが残した

「幸福に生きよ」

という言葉があります。

 

先ほどあげたソクラテスの

「エウゼーン(善く生きる)」は

私的には「(人間は)善く生きるべきだ」と自身に言い聞かせている、と感じます。

 

実際に作中には

ルールを守らない生徒に対し、主人公が

「したくないから」という理由で社会のルールを破ることは許されない。と伝えるシーンがありますが

 

これを「幸福に生きよ」の哲学にあてはめると

「したくないから」という理由で社会のルールを破ってでも幸福に生きよ、と解釈することもできます。

 

実際、提唱したヴィトゲンシュタインは

傍から見ると散々な人生だったと伝わっていますが、

 

死の間際に「幸せな人生だった」と遺したと言われています。

 

各々の「哲学」によって

各々の考え方も異なるわけです。

 

私の「哲学」はヴィトゲンシュタインの影響を強く受けています。

 

しかし、

そのものを「哲学」にしている訳ではない。

 

ここが一番危険なところで、

 

作中では様々な名言が主人公によって引用されていますが・・・

 

私は偉人の名言よりは主人公独自の名言が欲しい。

 

偉人の名言をもとに自分の人生を決めるのも、

それはそれでアリなのでしょうけど。

 

私はそれは余り面白く感じませんねキョロキョロ

 

ただマニアックな倫理書、哲学書じゃないことが

この漫画の明確の売りのひとつなので、

完結まで楽しく読み進んでいきたいと思います爆  笑

 

以上、「ここは今から倫理です」は読むのオススメだよ!って話でした~。