ここでは、都道府県警察本部、警察署および交番について解説する。

 

警察本部

 都道府県全体を管轄する。

 

1)警視庁


 長は警視総監で、全国の警察官で唯一、長の階級と役職名が同一である。東京都警察の本部であり、首都警察の意味合いが強く、首脳級の警護など重要任務が他の都道府県警に比べて強い。東京都警察の本部であり定義上、所轄署に「警視庁」の名称を用いるのは正確でない。ただし便宜上、東京都内の所轄署や交番、機動隊など全ての警察機関(警察庁、特別司法警察を除く)がこの名称を用いる。

 

 

2)道府県警察本部

 

 長は警察本部長。道府県全体を管轄。長の階級は原則として警視監だが、小規模の警察本部は警視長が本部長を務める場合がある。

 

 

警察署

1)警察署

 

 長は警察署長。長の階級は警視。複数の区や市町村を管轄する。都道府県警察本部から指揮、監督を受ける。勾留施設などに厳しい基準があり、これらの基準を満たせなくなった人口過疎地域は、幹部交番に再編されることも多い。

 

 

2)大規模警察署

 

 長は警察署長。長の階級は、警視正。道府県の筆頭警察署をはじめとする大規模警察署であり、署員は通常の警察署の約3倍の3 0 0~4 0 0人程度である。

 

 

交番

 

1)交番

 

 長は所長。長の階級は、巡査部長以上。警察署長の指揮を受けながら、初動捜査を行なう。

 

2)幹部交番

 長は所長。長の階級は、警部以上。警察署の基準を満たせなくなった人口過疎地域管轄の警察署が、再編によって降格される。前述の基準を満たす必要がなく、かつ警察署並みの設備や人員を保持できる利点がある。警察署長の指揮を受ける。