江戸川コナンとは、青山剛昌原作の刑事・探偵マンガ「名探偵コナン」、および同マンガを原作としたアニメなどの作品に登場するキャラクターである。またアニメ及びマンガ版「名探偵コナン」の主人公である。

 

概要

 「名探偵コナン」の作中において、「東の高校生探偵」、「日本警察の救世主」として有名な私立探偵である工藤新一が、幼馴染の毛利蘭との遊園地デートの帰り道で、蘭と別れた後、黒の組織の関わる裏取引を目撃し、背後から近づいて来たジンに木製バットで襲われ、毒薬・APTX-4869(アポトキシン・4869)を飲まされた事によって幼児化した姿である。

 自身を小さくした黒の組織の正体をつかむため、蘭の父親・毛利小五郎が探偵を務める毛利探偵事務所に居候し、私立帝丹小学校に通学している。

 少年探偵団の一員であり、吉田歩美いわく「少年探偵団のリーダー」である。

 いつもYシャツに青のジャケット、赤い蝶ネクタイ(ちなみにこの蝶ネクタイは阿笠博士の発明品の『蝶ネクタイ型変声機』である)といった服装でいることが多い。

 

性格

 幼児化する前の工藤新一の性格を引き継いでいるが、アニメ第11話「ピアノソナタ月光殺人事件」以来、容疑者の死を楽しげに話すという事が無くなった点においては、幼児化前の新一と異なる。

 殺人や誘拐など重大事件には好奇心旺盛だが、窃盗などの軽犯罪には興味を示さない(ただし、怪盗キッドは例外である)。また、心霊現象にも興味がないが、アニメ第8話「美術館オーナー殺人事件」では、コナンの面前で毛利蘭が毛利探偵事務所の机を拳でへこませるという脅しに屈し、美術館で深夜に展示してある騎士の鎧が勝手に動き出すという怪奇現象の真相を突き止めるために美術館に向かっている。

 毛利小五郎などと外出し、その外出先で事件に遭遇すると、現場を動き回り、証拠を集める。ただ小五郎から「現場をうろちょろするな!」などと怒られ、よくゲンコツをもらっている。

 少年探偵団が事件に首を突っ込もうとすると、そういうのは警察に任せるべきだと止めに入る。しかし、自身の調査によって事件の真相に近づくと、少年探偵団をリードして先頭に立ち、事件の解決に向け行動する。

 サッカーになると同級生にも手加減しない。また大のサッカー好きであり、アニメ第130話「競技場無差別脅迫事件(前編)」では、サッカー日本代表がワールドカップ本大会出場を逃した際、机の上で足をジタバタさせて泣きわめいた。

 

身体能力

 アニメ第2話「社長令嬢誘拐事件」冒頭で、数十メートルほど走っただけで息が切れるなど、幼児化前と比べ、体力が明らかに低下している。また同じく第2話で誘拐犯と格闘するシーンにおいては、小学1年生並みの身体能力しかなく、またキック力に関しても蹴ったボールが誘拐犯に片手で止められるほど衰退した。そのため、阿笠博士の発明したメカによって、その衰退した身体機能を補っている。

 ただ同級生の中ではその身体能力は突出しており、少年探偵団のメンバーとサッカーをして遊ぶ際には本気を出し過ぎて得点を決めまくるため、円谷光彦や小嶋元太などから、「サッカーやめて野球にしようぜ」などと嘆かれている。またボレーシュートについては、テクニックや精度、威力も、ほぼ工藤新一時代から衰えていない。

 ジャンプ力に関して言えば、アニメ第6話「バレンタイン殺人事件」において、体育会系の大学生に毛利蘭がしつこく交際を迫られた際に「蘭ねーちゃんから離れろ」と飛び上がり、交際を迫る大学生の頭部にヘディングを食らわせている。その描写から、少なくとも最高到達点1.8メートル以上のジャンプ力があるとみられる。

 阿笠博士の発明品「ターボエンジン付きスケートボード」を、推定時速80~100kmの猛スピードの状態で、自動車の走る一般道などを乗りこなし、犯人追跡などを行なう。また劇場版第4弾「瞳の中の暗殺者」では、遊園地「トロピカルランド」施設内において、推定高度ビル5~7階相当のジェットコースターに、10m以上離れたほぼ同じ高さの氷山からこのスケボーで飛び移っている。

 乗り物に関して言えば、アニメ43話「江戸川コナン誘拐事件」では、自身が誘拐されて乗せられた車のハンドルを強奪し、車を激しく左右に揺さぶるなど、自動車の運転に慣れた様子である。また劇場版第4弾「瞳の中の暗殺者」においては、小型ボートを操縦し、ビル10階ほどの高さの滝の上からジャンプして、崖下の水面に転覆せず着水し、なおもボート走行を続けている。また劇場版第1弾「時計じかけの摩天楼」では、操縦不能になったパイロットに代わってヘリコプターを操縦しているが、こちらは帝丹小学校のグラウンドにヘリの左スキッドをこすりつけて着陸に失敗、機体を爆発させている。劇場版第8弾「銀翼の魔術師」では旅客機を操縦するが、こちらは見事に埠頭に胴体着陸を成功させている。またアニメ第2話「社長令嬢誘拐事件」では、中型犬を見事に乗りこなし、誘拐犯追跡に成功している。

 

その他

・口癖は、「バロー!」、「あっれれー?おっかしーぞぉー?」など

・決めゼリフは「真実は、いつも一つ!」(劇場版のオープニング映像で必ず登場するが、アニメ版の作中では、ほぼ言及が見られない)、「江戸川コナン、探偵さ」(自分が追い詰めた犯人や自身が解決した事件関係者に向かって多く発言する)

・テレビゲームが苦手で、劇場版6弾「ベイカー街の亡霊」エンディングでは、深夜に特訓を重ねる姿が描かれている。

・好きなサッカー選手はレイ・カーティス(FW、GK)

・歌声は一緒にカラオケで歌った毛利蘭や鈴木園子を呆れさせるほど、音程が甲高く外れている。しかし劇場版第12弾「戦慄の楽譜」では、川の対岸にある受話器に向かって自らの声を当てて110番通報するなど、絶対音感を持っている。

・ピアノに関しては、アニメ第11話「ピアノソナタ月光殺人事件」において、「猫踏んじゃった」を超高速で弾きこなしている。