大人猫ルナのお預かり日記

大人猫ルナのお預かり日記

中央区で猫ボランティアを始めて約1年。大人猫のお預かりをすることになりました。

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病院での検査が終わり、ジジ君もルナちゃんも回虫駆除を終了したというお便りが届いた。良かった~!

そんなルナちゃん、Aさんによると、

「思いのほかおしゃべりだったのです。
口からなにか産まれるのかってくらい、うぇっうぇっ、おぅっおぅっ(ニャーではない)てな感じでしゃべり倒します(笑)。
元気に過ごしてるのでご安心を。」


話し好きなだけではなく身体能力もかなりのものだそうで、何をやってもルナちゃんに先を越されてしまうジジ君が、少しご機嫌斜めだとか。しかもルナちゃんはおしっこをしっぱなしでトイレを離れてしまい、ジジ君がルナちゃんのおしっこにせっせと砂をかけているのだそうだ。

それだけ安心して暮らしているということになるのだけれど、女王ルナちゃん、ちょっと安心しすぎでは?(笑)ジジ君、ごめんね。

それでもどうやら、Aさんがお出かけ中の昼間は、ふたり別々にまったりしているようすで、基本的には単独行動を好むにゃんこらしく過ごしているらしい。

Aさんの帰宅を待っておしゃべりを始めるルナちゃんが、目に見えるよう。








ルナちゃんにも脱毛の季節がやってきた。

「抜け毛の時期だからか、最近よく帰宅後に嘔吐の後片付けが続いたので、ルナちゃんに猫草をあげてみました。以前ジジにもあげた事があったんですけど、全然興味を示さなかったので猫草の事を忘れてました。
やはりルナちゃんはムシャムシャ食べました。お外では自由に食べてたんだよね。
気づかなくってごめんよ、これからはたまに用意するねとナデナデ。 」


うちにいたころはあまり食べなかったし、吐くこともほとんどなかったので、猫草をあげるチャンスはなかった。ルナちゃん、猫草が好きだったのね。

Aさんのおうちに行って3ヶ月あまり。Aさん宅のルールにすっかり慣れ、食欲も旺盛で、ジジ君のご飯を横取りしたり、のびのびしすぎなほどのびのびと暮らしている。

回虫の駆除もほとんど終わり、もういちどレボリューションをしたあと、いちおう便の検査をして下さるそうだ。夜鳴きの時間もずいぶん短くなったそうだ。「そのまま朝まで鳴かないで頑張って!」と思わずルナちゃんに念を送ったりして。








ゴールデンウィーク中に、ルナちゃんがシャンプーデビューしたというお便りがAさんから届いた。

「白部分が輝く白さです!もっさり毛も流したのでスッキリしました。

先にジジのシャンプーを済ませ、ルナちゃんを抱っこしながら私の顎先でルナちゃんの頭をグリグリし、安心してもらいながら手早く済ませたら大人しくやらせてくれました\(^^@)/

トイレの失敗も一度もなく、食事もモリモリ、お気に入りの場所もあり、爪切りもシャンプーもクリア。」

元気に過ごしているようでよかった。

ただひとつ、夜鳴きをするのだという。Aさんのお宅はマンションなので、外に鳴き声が漏れることはないと思うのだけれど、声が気になって、Aさんはそのたびに目を覚ましてしまうという。睡眠不足に陥らないように工夫して頑張って下さっているようで、申し訳なくもありがたい。

と、それからほどなくして、今度はルナちゃんの便から回虫が出たというメールがあった。か、回虫!?うちにいるときは虫の姿を見たことはなかったが、卵はいたということだろうか。

Aさん宅に行ってから2ヶ月以上も経って回虫が出てくるなんて、といささかショックを受け、ななやレオへの影響も気になったので、ネットで調べてみたら、回虫はレボリューションで完全に駆虫できるし、同居の猫への影響も、トイレが別ならばほぼ大丈夫らしい。何日か様子を見たが、ふたりとも特に変わったこともないので、検査はしなかった。

その後、猫ママさんにも回虫のことをお聞きすると、外にいた猫ちゃんに回虫がいるのはよくあることで、そんなに心配しなくても大丈夫、とのこと。そういえば、レオも譲渡の前におなかにコクシジウムがいて、駆虫したのだった。

Aさんはすぐにレボリューションで駆虫を始めて下さった。ルナちゃん、おなかに回虫がいても体重が増えているそうで、元気なのは間違いなく、うれしいような、申し訳ないような。







我が家では穏やかで静かなイメージだけを残したルナちゃんだが、Aさん宅にすっかり慣れたのか、最近は「猫かぶりキャラ」を脱ぎ捨て、「ありのまま」の姿を見せるようになってきたそうだ。


「自分が望まない時にケージへお誘いされると『シャーッ!』
鳴きたい時は、真夜中でもしつこく鳴く(汗)。」


ジジ君がAさんに寄り添ってくれる優しい男子なので、ルナちゃんのワイルドさが余計に目立ってしまうのはしょうがない。


だいたいにおいて、女子猫は男子猫よりわがままだ。要求は男子に比べてはるかにきめ細かく粘り強く、逆に、こちらの言うことはまず素直に聞かない。猫の性質としてよく言われる「誇り高さ」は、ほぼ女子猫の特徴なのだ。


ルナちゃんもいよいよ、女子猫としての本領を発揮しはじめたのかもしれない。


「今日もたらふく食べて、お気に入りの場所でダラダラ過ごしています(笑)」


まさに女王様!ストレスと無縁でなによりだけれど、Aさん、お手数をおかけします。





最近のルナちゃんのお気に入りの場所は、外の景色の見える窓際、ストーブの前、最初にケージを置いていた隔離部屋のタンスの上、の3カ所だそうだ。


タンスの上はもともとジジ君のお気に入りの場所でもあったそうだが、最近はルナちゃんとの攻防に屈して明け渡すことも多いという。


「明らかにジジより手足の短いルナちゃんがタンスの上から後から登ろうとするジジに必死に短い手足で猫パンチ(笑)。超可愛いです♪」


ルナちゃん、お転婆すぎて、キャットタワーに爪を引っかけて生爪を剥がしてしまったそうだ。興奮して、流血を確認しようとしたAさんの手まで引っ掻いて流血させてしまったらしい。。おーい、ルナちゃん。痛かったね。大したことがなくてよかった。お転婆はほどほどにね。


熊本地方、その周辺の地域の余震のニュースが毎日流れている。まだ予断を許さない。一日も早く揺れが落ち着いて、これ以上被害が広がらないことを祈るばかりだ。


災害の時にペットをどうするか、シミュレーションをして考えておかなくてはいけないな、と改めて思う。





ルナちゃんがAさんのお宅に行って、そろそろ1ヶ月半。


Aさんからのメールには、元気なルナちゃんの様子が書いてあった。ジジ君がルナちゃんの首を甘噛みしていたのは最近落ち着いてきたそうだが、ケージが大好きだったはずのルナちゃんが、最近では自分からケージに入りたがらないという。


「ようやくジジと一緒の部屋で留守番できるようになりました。毎朝出勤前に留守番部屋へ移動してもらうのにアタフタしてます(^^ゞ
ジジはどんな状況でも容易に抱っこ簡単なんですが、ルナちゃんが本気出して逃げの体制になると、さすが本物なのですばしっこ過ぎて捕獲するの完全にお手上げで~す」


「夜もルナちゃんはリビングで自由に過ごす事が多く、ジジは相変わらず私の元へ通ってきます。
ルナちゃんも廊下から部屋の入口までは来てるようで、私を呼んでるのかジジを呼びに来たのか解りませんが、部屋には入らず可愛く鳴いて起してくれます。
ジジはルナちゃんに呼ばれてついて行って暫く遊んでまた私の元へ。そしてまた呼ばれついて行くの繰り返し。」


ジジ君とルナちゃんが仲良しなのはいいけれど、そのおかげでAさんは睡眠不足気味だそうだ。ケージに入ってもらおうと思ってもなかなか捕まらず、そのとき活躍するのは、やっぱりジジ君のようで。


「最近ジジが牧羊犬のような動きで、ルナちゃんのケージへのお誘いに協力してくれて睡眠確保に成功してます」


Aさんとルナちゃんの両方に気配りのできるジジ君の「できる男子」ぶりがすばらしい。


ルナちゃんは食欲旺盛で、ジジ君の残したご飯を食べてしまうこともあるという。そんなに食いしん坊だったとは!ハンストしていたのがウソのようだ。「太らせないように注意したいと思います」というAさんの文面に、嬉しいような申し訳ないような。








譲渡して1週間後、Aさんからメールが届いた。


ルナちゃんのケージはジジ君の部屋の隣のリビングに移動。部屋は仕切られているので日中はべつべつだが、Aさんがお仕事から帰宅後は家中を開放して自由に行き来できるようにしているそうだ。


問題は夜で、いつもAさんと一緒に寝ているジジ君が落ち着かず、ルナちゃんとわちゃわちゃして眠れないので、ついにAさんは、もともとルナちゃんのケージを隔離していた部屋に自分の寝室を移したという。「2匹を自由にし、私がケージに入った気分(笑)」とはAさんの感想。ジジ君はAさんのベッドとルナちゃんのいるリビングを忙しく行ったり来たりしているらしい。


うちにいるときは用心深さが勝ってリビングまでたどり着けなかったルナちゃんは、今ではおうちのなかをあちらこちらして探検しているそうだ。「ルナちゃんの冒険は、ジジのケージの中やキャットタワー(先日、タワーの小部屋でくつろいでる姿を確認)とまだまだ続くようです」というAさんの言葉がうれしい。そしてついに首輪デビューも。


もうすっかりAさん宅のお嬢さんだね。








3月19日。いよいよ正式譲渡の日だ。


猫ママさんと待ち合わせをして、Aさんのお宅に向かう。おじゃまする前に、お宅の周辺を歩いた。万が一ルナちゃんが逃走したときに、身を隠す場所の当たりを付けやすくするためだ。猫は車道や人通りの多い方面には逃げず、茂みや建物の陰などにとりあえず身を隠し、そこからさらに、塀やフェンスに沿って逃げることが多いという。人間には通れない隙間も猫は楽々と通り抜けるので、人間の行き止まりが猫の行き止まりとは限らない。


約束の時間には少し早かったけれど、Aさんのお宅のチャイムを押し、おじゃました。完璧な逃走防止の扉を見て、ルナちゃんがこのお宅から逃走することはほぼないだろうと再度確信する。


ルナちゃんのケージが置かれている部屋に入った。ルナちゃんは猫こたつの中にいた。「ルナちゃん」と呼ぶとこちらを見たが、こたつから出てこない。「何?」という表情をして私の顔を見ている。でも、威嚇せず触らせてくれる。相変わらず穏やかだ。


ジジ君とルナちゃんの関係を猫ママさんの目で見ていただいた。ずっとひとりで過ごしてきたジジ君にとってルナちゃんは初めての女子で、それがジジ君にとって珍しくうきうきする出来事だというのに間違いなさそうだ。いまは離れた部屋に置いてあるルナちゃんのケージを、いつもAさんとジジ君のいるリビングに移動したいとAさんは考えているそうで、そうすれば、ジジ君とルナちゃんの関係はさらに近くなるだろう。

ルナちゃんがこれからAさんのお宅でどのように変わってゆくのかうちにいたころには見られなかった姿を見せることもあるだろう。それをAさんから聞ける日が楽しみだ。

正式譲渡のために必要な「譲渡誓約書」はお届けのときに取り交わしたので、基本医療費をいただく。中央区の基本医療費は「中央区 飼い主のいないネコ達」 のサイトに掲載されているので、それを参考にした。


猫ママさんからFIP(猫伝染性腹膜炎)についての説明があった。FIPは、猫の体内にあるコロナウイルスがある日突然変異してFIPウイルスになり、ストレスなどで免疫の低下したときに発症する可能性がある。コロナウイルスは外の猫だけでなくブリーダーから迎えた猫も持っている可能性があり、発症すると死に至る恐ろしい病気だが、コロナウイルスのすべてが突然変異するわけではなく、ストレスのない生活をしている限りFIPウイルスへの変異は少ない。また、万が一FIPウイルスに変異したとしても、ストレスをかけず、きちんとした食事の管理と排便排尿チェックをしていくことで、FIPの初期症状の沈鬱、食欲減退などに早く気がつけば、病気に対する対応を早い段階でとることもできる。関係ないと思うのではなく、病気について知っていることが大切だ。


正式譲渡のための手続きと一通りの話が済み、人懐っこいジジ君の姿を見ながらお茶をいただいたら、あっという間に1時間が経っていた。そろそろ失礼する時間だ。


最後にまたルナちゃんのケージを覗いた。こたつのなかでくつろいでいて、出てこない。私の顔をじっと見たけれど、すりすりはしてくれなかった。私はすでによそのおばさんらしい。それでいい、それでいいよ。


ルナちゃん、いいおうちにもらわれて、本当に良かったね。末長く幸せにね。





先住猫ジジ君とルナちゃんのことで、Aさんから再びメールがあった。


「ジジは相変わらずルナちゃんの興味をひきたいのか、ケージの中まで入っていったり私がルナちゃんにブラッシングしたりしていると、まるで獲物を見つけたかのようにお尻フリフリしたりしてスタンバってます」
「私が部屋に入り、ルナちゃんもケージから出てくれるようになりました。がしかし、ジジがルナちゃんの首を甘噛みするんです。頻繁です((T_T))その度にやめさせてます・・・」


雄猫が雌猫の首を噛むのは「ネックグリップ」という行為の名残でよくあることだそうだ。うちでもたまにやっている。でも、頻繁だとたしかに心配になると思う。


私では適切なアドバイスができないので、猫ママさんに訊ねたら「ルナちゃんからいいニオイが出ているのではないでしょうか」というアドバイスがあった。なるほど、春先は発情期。避妊していてもいいニオイを出す子はいるという。ジジ君ももちろん去勢済みだから、季節が移るとしなくなるだろうし、ジジ君とルナちゃんが一日中一緒にいるようになれば、だんだん慣れて、減ってくるのではないだろうか。


Aさんがお届けからずっと「ルナちゃん」と呼んで下さるので、「名前を新しくつけていただいてもいいですよ」とメールすると、「ルナ」という名前がかわいいので、ずっとそのまま使って下さるという。ルナちゃん、よかったね。






トライアル2週間が経過した。ルナちゃんの行動範囲がケージの外に広がってきたらしい。


「今朝ルナちゃんの部屋をあけたら、ケージの中にいない!なんとあの大きい方のタンスの上の長座布団の上で寝ていました(@_@;)結構段差あるんですけどね・・・クールでアクティブな女なのかもしれない(笑)」
「ジャンプ力も勿論驚かされましたが、何より驚いたのは丸裸(何にももぐっていない)で寝ていたことです」


何にも潜らないで堂々と眠っていたということは、この部屋にすっかり慣れたということだろう。爪研ぎもちゃんと使えているようだ。この先は、うちでは見られなかったルナちゃんの新たな姿がどんどん見られるようになるはず。カメラに収まるルナちゃんの顔からも警戒心がないことが感じられる。


お外でルナちゃんにご飯をあげて下さっていて、ルナちゃんの保護のときにお世話になった方からメールをいただいた。このブログを見て下さって、里親さんが決まったことをとても喜んで下さった。正式譲渡になったらお知らせしようと思っていたのだが、一足先に知って下さったらしい。この方にはルナちゃんがとても人懐っこいことを教えていただき、ぜひ里親さんを探して、幸せにしてやってくださいと言われていたので、ほんとに良かった。