嘗て勤務していた高校の職場に、2年ぶりに訪れた。
当時、独身の20代女教師の真紀子がいた。
彼女は、メガネを外して「私、メガネをかけることにしたの。急に視力が減退して、
教室の後ろの方の生徒の顔がぼやけてよく見えなくなったので・・・・・」
素顔の真紀子しか知らなかった私は、メガネ姿の真紀子とのギャップを感じた。
暫くして、真紀子はメガネをかけると表情が和んだ。
潤んだ目は近眼の美しい目だった。憂いのある表情は男心をそそる。
「私、結婚するのよ。カレは、私のメガネが似合うと言っているわ」。
真紀子は窓際に寄りかかっていた。