農家に育った跡取り娘の早苗は、目が悪いのでメガネをかけている。
高校は農業高校を選び、学校では実習で温室での作業があった。
温室は外との気温差があるため、中へ入ると、メガネが曇って見えなくなる。
また、夏の炎天下では、汗が噴き出て、メガネに付くと、メガネを外して、
片手に持ち、もう一方の手で、顔を拭いていた。
急な雨降りで、メガネに水滴が付いて、前が7見えなくなることも屡々あった。
早苗は卒業文集に投稿したのは
「もう駄目だと思いますが、私の視力が0.9にならないか。0.1にも満たない
視力なので、目が悪くなって困ることがある。」と書いている。 
そして、地方の県立大学の農学部へ進学した。