大学へ進学した最初の夏休みに帰省したら、隣家の小学校4年の和枝(仮名)が
母親に連れられて、帰宅したところだった。和枝はメガネをかけていた。
母親「うちの和枝は、目が悪くなったので、眼科クリニックの処方箋を持って、
   メガネ屋へ行ってメガネを作ってもらって、今来たところなの。そのメガネ屋は
   記念撮影することになっているので、和枝は初めてメガネかけた姿を披露したの。」
和枝は、母親の横で恥ずかしそうにしていた。

和枝「今日からメガネかけることにしたわ。クラスでワタシのほかに2人メガネ
   かける子がいるわ。その子と友達よ。」

その日から和枝は、メガネでの生活が始まった。メガネを掛けて夏休みの宿題をする
時の姿が知的に見える。友達と遊ぶ時や家の手伝いで、農作業の時のメガネ姿が
近所の見られ、「和枝ちゃん、メガネかけたのね。」と声かけられると、
和枝は「おばちゃん。ワタシ近眼になったの。これまで目がよく見えなくて、挨拶しないこと
    もあってごめんなさい。これからはメガネをかけてよく見えるわ。」
おばさんは「あら、そうだったの。和枝ちゃん、メガネがよく似合ってるよ。」と言った。

1年経って、和枝は体位が向上するとともに、近視の度が進み、メガネを新調した。
 

小学校の卒業アルバムは、和枝は他の2人とともにメガネをかけて写っている。

中学校に入学してから高校生の6年間は、コンタクトレンズにしていた。

高校卒業後、県外の美術系の大学に進学すると、メガネに変えた。

和枝が帰省した日、我が家に訪ねてきた。メガネはかけておらず、目を細めて3mくらい
近づいてきたが、日陰で見えないらしく、ポケットからメガネを取り出してかけた。
和枝「コンタクトレンズはやめたの。ワタシはメガネが似合うことに気づいたわ。
   裸眼では3m先は見えないのが分かったので、メガネなしの生活は無理のようね。」
   一時もメガネが外せないわね。」と言った。