中学校の1学年上の学年に、大柄なメガネ女子の幸子がいた。
学業成績抜群で、試験ではいつも5教科平均点80点以上の表彰を受けていた。
部活では英語クラブに所属して、クラブ長を務めていて、文化祭での英語劇に
出演していた。

授業が休みの時間があって、体育館へ行ったら、幸子のクラスの女子がマットで
一人ずつ前屈をしていた。
幸子の番になると、(メガネが外れそうだわ。ワタシの大事なメガネ。誰にも預けられないわ)
と、ステージの方へ駆け出してメガネを外してステージに置いた。
(皆に素顔を見られて恥ずかしいわ)と不安そうに手で顔を隠すようにして前屈開始場所に帰った。
前屈の演技が終わって、ステージにあるメガネを取ってかけると安心した表情になった。

卒業式では、クラス代表で卒業証書を授与された。