面白くもない記事を書き続けるのも、こっちもあれなのだが、最後まで続けたい。

今回は最難関のSレベルまでを書いてみる。

 

 

Bランク:偏差値58~62.9
 

 

前回、C&Dランクについてグラフをみたが、Cランク私立の合格者は偏差値58を中心に±12の範囲に広がっていた。

Bランク私立についても、偏差値63を中心に±12の範囲に広がっている。

素直に解釈すると、A級公立とS級公立の受験生が併願校として受けるし、C級公立志望者から挑戦校として受験して合格するものがいるということだろう。

で、あらためて偏差値を見ると、五木偏差値だと北摂だと池田、北河内だと寝屋川、中河内は八尾、南河内は富田林、泉州は泉陽がここに入ってくる。

この本が書かれた2007年ころは相対評価だったから、本を読むと「オール4」の子が行く学校ということになっているが、絶対評価の現在だと、「オール4では無理で、4.5からオール5の子が目指す学校」ということになる。

東京のV偏差値で見ると、豊多摩などの共通問題二番手校と三田・小山台などの共通問題一番手校がここに入ってくる。

じつは公立の場合かなり上位の学校となるし、東京の私立だと青稜・国学院久我山、日大系が入ってくる。

公立は合格すれば入学するからよいが、素直にグラフを読むと、私立の場合は辞退者が多く出るから、偏差値62レベルで学年首席になる可能性が十分あるということにもなる。

これを考えると、時々見かける大学推薦狙いで学校レベルを落とすということであれば、Bランクで止めておけばよいということになる。

これより学校ランクを落としてしまうと、有名大学への推薦枠がない高校となってしまう可能性が高い。

 

 

Aランク:偏差値63~67.9

 

 

オール5が進む学校になる。しかも、内申美人ではなく実力派が来る。
辞退が出ない公立の場合、合格圏偏差値が±6と、かなり狭くなる。

私立は、第一志望の生徒と公立併願者が混じるので、合格圏偏差値が±8と広がってくる。

大手前、高津、豊中、四條畷、生野、岸和田の文理学科に加えて春日丘がここになる。
私立だと、四天王寺や関倉、桐蔭、近大、京女などの文理学科併願校の大部分と、摂陵Wコースや追手門SS、大阪国際S文理探求α、開明などが食い込んでくる。

Aランク私立はS&Aランク公立の併願校なので、定員の数倍の合格者を出す。図の例だと、定員の2.34倍の合格者を出しているが、公立への逸走が大量に出るため、実際には偏差値66あれば学年首席のチャンスが十分にある。

Aランク公立は、学区内最高峰だった学校群。
大阪の場合、最上位層は北野・天王寺に集中する傾向があるが、それでも優秀な生徒が集まっていることには変わりない。

東京だと、日比谷以外の自校作が該当する。
私立は、G-MARCH付属や上位私立が該当する。


東京の場合、このランクの都立高校だと、自校作下位で8%、上位だと20%が旧帝に進学し、自校作下位で対定員比2~4割、上位で6~7割の早慶合格者を出す。

大阪だと、岸和田・春日丘が旧帝6%、大手前・高津・豊中・四條畷・生野は10~18%が旧帝に進学する。京都と大阪の二旧帝があるので、東京比で比率が上がる。関西には早慶に該当する私大はないので、こんなものだろう。

 

 

Sランク:偏差値68~

 

 

一言でいえば、灘・北野レベル。 五木の場合、灘は偏差値74と、理論的な限界値にほぼ該当し、北野は72になる。

府立だと、北野72、天王寺70、茨木69、三国丘68となる。
私立は、灘74、東大寺72、洛南空72、西大和71、清風南海70、洛南海68、立命上位コース、関倉特進Sなどになる。

大阪星光は、サンプル数激少のためか掲載無し。今年は28名受験25名合格うち専願合格9名なので、信頼区分Dで表示されるのではないかとみている。

現時点での五木公開データが一昨年の物なので、東大寺は最終年のデータが掲載されている。

東京だと、都立は日比谷一校だけ。
私立は、開成、渋幕、市川、朋優最上位コース、慶應系3校、早稲田大学高等学院(直系付属校)、早実、ICU、明大明治、早大本庄、栄東となる。

このレベルになると、公立私立を問わず第一志望として受験する生徒が多くなるので、狭い偏差値帯でひしめき合うことになる。合格圏偏差値が±5と、極めて狭くなっているのがわかる。

公立の倍率は、まさにこの図の通りなので、馬渕公開や公判で志望校内順位1/2までに入っていれば、まず落ちることはないと読める。
 

これより下になると、当日の出来具合で結果が変わるともいえる。

私立の倍率は、少子化がこの当時よりかなり進行しているため、現在は実質倍率2倍までに収まる。

このレベルの私立を公立併願校として合格してしまうと、大学合格実績が出ているために、北野志願者であっても進退に迷うことになる。

学校説明会で、高校入学者の進路実態について、はっきりと聞いておくことをお勧めする。

多くの学校で、一貫生と高入生のデータは分離して公表していない。

また、一貫生と高入生を混合するのか、それとも完全分離で運営されるのかも、確認をお勧めする。