ほとんどの方はご縁なしで済ませることができる1.5次。
でも、奈良も滋賀も和歌山も統一日もだめだったという場合、否応なしに挑戦することになります。
東京方面と違って、基本的に、京阪神は私立高校全校が統一日に試験をします。
だから、複数受験ができない=事前相談が必要なんです。
京都は公立も前期後期があるので、学校によっては前期後期で試験をするところもあります。
事前相談◎=神奈川の併願推薦とか東京の併願優遇、ちょっと質は違うけど埼玉の北辰での確約と全く同じで、よほどのことがない限り落とさないし、落とせないのです。
でも、桃山とか当日次第を伝えてくる学校は、やっぱり落としてくるし、今年だったら関大一高のB専願も大部分の生徒が落ちているんじゃないかと思います。
そういう子は、1.5次を受けなければならないのです。学校選べません。
もちろん、そのような受験をするときは、学校側もあらかじめ覚悟をしてくれていて、親にも先回りして書類をもらっておくようにと伝えます。1.5次実施校は、毎年大体同じですからね。
うちの子の受験も、奈良は受かる予定がない学校、統一日は大阪星光だったので、学校とは「最後は聾学校があるからねぇ。1.5次どうする?」という話をしていたのです。
1.5次、悲壮ですよ。気持ちは片道切符の神風特攻隊ですよ。相手に体当たりですよ。死中に活を求める、ってやつ。
みんな、ストレスで血へど吐きながら死ぬ気で受けるんです。「これだめなら府立ランク下げか。。。」
馬渕偏差値、結構高い子たちばかりですよ。
この気持ちと、後がないという緊張。中学だって、子供の行き先をきめてやりたいから、必死。事前相談ができそうな学校とは、もちろん2/10以降でも電話かけて事前相談を申し込む。
だから、時系列的に既に合格通知が届いているのに、「マジで夫婦二人で1・5次も見ておいたほうがいいかなと見ました・・・・」という書き込みをしているとあるブログを見て、
ふざけるんじゃない。とおもったし、思いとして
人倫に悖る
と書きました。本当に絶望しかけている人の気持ちを慮ることができない、人でなしと思います。
近年、これほどの怒りを感じたことはありませんでした。
みなさんにも考えてほしいのです。
文理学科を目指しているなら、東大京大旧帝大への進学チャンスがある。
つまり、その子たちは、将来の日本社会の根幹を背負う幹部候補生なのです。
その子たちが、他人の気持ちが分からない人でなしだったらどうしますか。
日本社会が滅びます。崩壊、じゃなくて滅亡です。
”noblesse oblige” という言葉、たまに聞かれると思います。
この精神を理解できない人物は、私は俗にいうエリート校、エリート大学に進学してはいけないと思います。
「成金」という言葉、この裏返しの概念です。
日本のエリートは、社会への感謝と奉仕の気持ちを失ったから、日本が先進国から滑り落ちかけている現状を招いたんだろうと思っています。トヨタ系企業での品質問題も、同根。