◆ 『とほかみえみため』の八文字の意味

 ​この八文字は、二つの部分に分けて解釈されることが多いです。

​★ とほかみ
(吐普加美/遠神)
◇ とほ(遠)
これは『遠津御祖神(とほつみおやのかみ)』を指し、私たちの遠い遠いご先祖様のことを表しています。十代前までのご先祖様とも言われます。
◇ かみ(神)
天神地祇(てんじんちぎ)八百万の神々、つまり宇宙森羅万象の神様を表します。
​★ えみため
(恵美為/笑みため)
◇ えみ(笑み)
文字通り『微笑む』ことです。神様やご先祖様に感謝を込めて微笑みかける様子を表します。
◇ ため(為)
『~のために』という意味の他に、『お与えください、お恵みください』という意味の『賜え(ため)』が語源とも言われています。

​★ 全てを繋げた解釈
◇ これらの意味を繋ぎ合わせると、「遠いご先祖様、そして宇宙の神様、いつもありがとうございます。私たちのために、微笑んでお恵みをお与えくださいという、非常に深く、包括的な感謝と祈りの言葉になります。

​◆ その由来と背景
​『とほかみえみため』は、一般には知られていませんが、そのルーツは非常に古いとされています。

​★ 『ホツマツタヱ』との関連
◇ 古代の歴史や神話を記したとされる古文書『ホツマツタヱ』(※真偽については諸説あり)の中に、この言葉が登場します。

◇ 天照大御神(あまてらすおおみかみ)が、孫であるニニギノミコトに、三種の神器と共にこの八文字の言霊を授けたと記されています。

​★ 究極の祓い清めの言葉
◇ この言霊を唱えることで、神様やご先祖様と繋がり、あらゆる罪や穢れが祓われ、本来の清らかな状態に戻ると信じられています。

​◆ 現代における使われ方
​現代では、特定の信仰を持つ方々だけでなく、自己実現や精神世界の探求に関心のある人々にも広まっています。

​★ 日常的なマントラとして
◇ 朝起きた時や、夜眠る前、あるいは何かを始める前や感謝したい時に、心の中や声に出して40回唱えると良い、などと言われています。
◇ 唱えることで、心が落ち着き、感謝の念が湧き上がり、物事がスムーズに進むようになると言われています。

◆ まとめ
​『とほかみえみため』は、単なるおまじないや不思議な呪文というわけではありません。
​それは、日本の古代から伝わるとされる、宇宙やご先祖様との繋がりを再確認し、感謝を捧げるための、非常に深く、パワフルな言霊(ことだま)と言えるでしょう。