【決定版】抗酸化作用とミトコンドリア活性化ダブルパワーその４ 抗酸化の栄養素と生活習慣
体内のサビつき、すなわち『酸化』とは、呼吸で取り入れた酸素の一部が変化した『活性酸素』が、細胞を傷つけてしまう現象です。この酸化を防ぐ力が『抗酸化作用』。
これは、一つのスーパーフードで解決するものではなく、様々な栄養素と習慣が連携して機能する『チームプレー』なのです。
◆◆◆ 食事編
抗酸化『オールスター軍団』を食卓に揃える
◆◆ 第一軍
ビタミンの『ＡＣＥ（エース）』を揃えよ！抗酸化ビタミンの基本にして、最も強力な３人衆です。
★ ビタミンＡ（βカロテン）
『粘膜と皮膚の守護神』
◇ 働き
皮膚や粘膜の細胞を正常に保ち、活性酸素から守る。
◇ 豊富な食材
にんじん、かぼちゃ、ほうれん草、小松菜などの緑黄色野菜。
★ ビタミンＣ
『抗酸化軍団のキャプテン』
◇ 働き
自らが活性酸素を捕まえるだけでなく、傷ついたビタミンＥを再生させるなど、司令塔の役割も果たす。水溶性で失われやすい。
◇ 豊富な食材
赤・黄ピーマン、ブロッコリー、キウイ、柑橘類、じゃがいも。
★ ビタミンＥ
『細胞膜のボディーガード』
◇ 働き
脂溶性で、細胞を覆う「細胞膜」の酸化を防ぐことに特化。血行促進効果も。
◇ 豊富な食材
アーモンドなどのナッツ類、アボカド、植物油（ひまわり油など）、うなぎ。
◆◆第二軍
ファイトケミカルの『特殊部隊』を投入せよ
植物が、紫外線や害虫から自らを守るために作り出した「色素」や「香り」「辛味」の成分。その種類は数千にも及び、ビタミンＡＣＥを遥かに凌ぐ抗酸化力を持つものもあります。
★ ポリフェノール部隊
『植物の色の魔術師』
◇ アントシアニン（紫の色素）
眼精疲労の回復にも。
『ブルーベリー、なす、紫キャベツ、黒豆』
◇ カテキン（お茶の渋み）
体脂肪燃焼を助ける。
『緑茶、紅茶』
◇ イソフラボン（大豆の成分）
女性ホルモンと似た働き。
『納豆、豆腐、味噌などの大豆製品』
◇ カカオポリフェノール
血圧低下やリラックス効果も。
『高カカオチョコレート』
★ カロテノイド部隊
『鮮やかな色素の狙撃手』
◇ リコピン（赤の色素）
特に抗酸化力が強い。
『トマト、スイカ、柿』
◇ アスタキサンチン（赤の色素）
鮭やエビ・カニの力の源。
『鮭、エビ、カニ、いくら』
◇ ルテイン（黄の色素）
目の健康維持に重要。
『ほうれん草、ケール、ブロッコリー』
★ 含硫化合物（がんりゅうかごうぶつ）部隊
『香りの特攻隊』
◇ アリシン（ニンニクの匂い）
殺菌作用、疲労回復効果も。
『ニンニク、ニラ、玉ねぎ』
◇ スルフォラファン（アブラナ科の辛味）
肝臓の解毒酵素を活性化。
『ブロッコリースプラウト、キャベツ、大根』
◆◆第三軍
ミネラルの『後方支援部隊』を忘れるな
体内には、活性酸素を無毒化する『抗酸化酵素（ＳＯＤなど）』という、自前の防衛システムがあります。この酵素が働くために不可欠なのが、ミネラルです。
★ 亜鉛
牡蠣、赤身肉、レバー
★ セレン
魚介類（特にカツオ、イワシ、卵
★ マンガン
ナッツ類、玄米、生姜
◆◆◆ 生活習慣編
『サビやすい環境』そのものを改善する
どんなに素晴らしい食事も、サビだらけの環境では効果が半減します。
◆ １．質の良い『睡眠』を確保する
◇ 抗酸化酵素の生成や、細胞の修復は、主に睡眠中に行われます。睡眠不足は、体の防衛システムを停止させるようなものです。
◆ ２．『ストレス』を溜め込まない
◇ 精神的なストレスは、体内で大量の活性酸素を発生させます。深呼吸、瞑想、自然との触れ合いなどで、意識的に脳をクールダウンさせましょう。
◆ ３．激しすぎない『適度な運動』を続ける
◇ 汗をかく程度の心地よい運動は、体の抗酸化酵素の働きを高めることが分かっています。ただし、息が切れるほどの激しい運動は、逆に活性酸素を大量発生させるので注意が必要です。
◆ ４．『酸化促進要因』を避ける
◇ 紫外線
日焼けは、皮膚が酸化で燃えている状態です。
◇ 喫煙・過度の飲酒
活性酸素の最大の発生源です。
◇ 加工食品・トランス脂肪酸
体内で炎症を引き起こし、酸化を促進します。
◇ 大気汚染物質
ＰＭ２．５なども、呼吸を通じて酸化ストレスの原因になります。
◇ このように、食事という『攻撃』と、生活習慣という『防御』の両輪を回すことで、あなたの小宇宙は、酸化という名の経年劣化から力強く守られるのです。
近藤 誠
波氣動慈響祓術宗家 喬友
なんば古流慈手技堂 院長
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