
玄米には健康に良い成分が多く含まれていますが、その一方で、ミネラル吸収を阻害する成分『フィチン酸』も含まれています。
◆フィチン酸の作用
玄米の「ぬか層(外皮)」や胚芽部分に多く含まれます。
完全に悪ではありません。工夫次第で逆に“味方”にできます。
鍵付き金庫フィチン酸はミネラルを閉じ込めるが、適切な調理で鍵を開けられます。
発芽するまで種子の栄養を守る役割。発芽・発酵・酢の力で開放されます。食物繊維と抗酸化作用の宝庫であり、解毒・血糖コントロール・がん予防にも役立ちます。
◇良い面
抗酸化作用、がん抑制効果、腸内環境改善
◇悪い面
鉄・亜鉛・カルシウム・マグネシウムなどのミネラルと結合してしまい、腸からの吸収を阻害。
※とくに植物性食品中心の食生活では、鉄不足を招きやすくなる要因のひとつ。
◆フィチン酸対策
◇発芽玄米にする
発芽の過程でフィチン酸が減少し、栄養吸収率が向上します。
メリット①
フィチン酸の減少
ミネラル吸収阻害の要因を大幅カット
メリット②
GABA(ギャバ)増加
精神安定・血圧降下・脳活性に良い
メリット③
消化吸収の改善
酵素が活性し、腸への負担が少ない
メリット④
味がまろやかに
特有のパサつき・匂いが減少する
◇よく浸水させる(6〜12時間)
長時間の浸水でフィターゼ(酵素)が働き、フィチン酸を分解しやすくなります。
◇米酢やレモン汁を数滴加えて炊く
酸性でフィチン酸を軽減、ミネラルの可用性UP
分解が促進されます。
◇分解酵素(フィターゼ)
活性化の助けに
◇舞茸
βグルカンによる腸内環境改善+ミネラル補助
消化も助けてくれる“菌類の王様”
◇オリーブオイル
脂溶性ビタミンの吸収サポート 胆汁の分泌促進→ミネラル吸収も補助
◇神寶塩・ミネラル塩
微量ミネラルの補給源
欠乏を防ぐ下支えに◎
◇ビタミンCを一緒に摂る
ビタミンCは鉄の吸収を助けるため、フィチン酸の影響をある程度相殺できます。ピーマン・ブロッコリー・レモンなど
◇鉄や亜鉛を補う副菜を意識的に加える
→ 例:レバー・赤身魚・しじみ・小松菜・ひじき・卵黄など
◆我が家の炊き方
舞茸炊込み無農薬発芽玄米
①玄米3合をよく洗う(3〜4回)ぬかをある程度落とすと発芽がスムーズ
②木製ボウルや土鍋などで浸水すると、氣が整い発芽率アップ。炊飯釜でも可。
夏:8〜12時間
冬:12〜24時間
夏場は傷みやすいので6〜8時間ごとに水替え
③わずかに“ぷっ”と胚芽が膨らめばOK。0.5〜1mm程度で十分。ニョキっと伸びなくてよい
④浸水水を捨て、炊飯器釜に、軟水(浄水器)を玄米水位にセットする。
※水加減は玄米と同量〜やや多め(好みで)
⑤十六穀米をお好みで入れる
⑥米酢またはレモン汁を少々加える
酸でフィチン酸分解促進&雑菌防止
⑦エクストラバージンオリーブオイルを大匙1杯
⑧神寶塩をお好みでたっぷり入れる(笑)
⑨舞茸をちぎってたっぷり入れる
⑩よく混ぜてから、玄米熟成炊飯(我が家のは138分)で炊く
タイマーでも普通炊飯でもOKです。
もちろん各家庭お好みでご自由にどうぞ(笑)