最新食材や新添加物は要注意

最新食材や添加物は要注意

抹茶系商品等に使われる緑の着色添加物「銅クロロフィル（E141(i)）」は、食品添加物として使用される際に、安全性の評価が困難なため、欧州食品安全機関（EFSA）は現行の許容一日摂取量（ADI）を撤回することを推奨しています。
　特に、遺伝毒性や発がん性の可能性に関するデータが不十分であるため、詳細な安全性の評価が必要とされています。

◆供給源の不明確さ
　食用の植物性原材料や食品とみなせない供給源から調製されるため、天然化合物とはみなせない。

◆安全性試験の不足
　銅クロロフィルを用いた試験がほとんどなく、一部は吸収されて系統的に分布しうるため、安全性の評価が妨げられている。

◆遺伝毒性・発がん性の可能性
　利用可能なデータでは、遺伝毒性の可能性を評価するには不十分であり、発がん性の可能性に関するデータには矛盾や不確実性があるため、十分な評価が必要である。

◆安全性評価の課題:
　銅クロロフィルには、クロロフィル以外の成分も含まれるため、成分規格の更新が望ましく、E141(i)のクロロフィル以外の構成成分に関する情報が必要である。銅クロロフィルには、様々な化合物を正確に同定する必要がある。

◆化粧品成分
　化粧品への使用は、食品添加物としてよりも安全性が高いと考えられています。皮膚刺激性や皮膚感作性（アレルギー性）に関する重大な報告はないが、詳細な安全性試験データは不足している。

◆結論
　銅クロロフィルは、食品添加物として使用する際には、その安全性が十分に評価されていないため、慎重な使用が推奨されます。化粧品成分としては、食品添加物よりも安全性が高いと考えられますが、詳細な安全性試験データは不足しているため、注意が必要です。