彼の言葉に驚くと同時に、お互いの背景を考えると罪悪感もあったけど・・・・


でも、その時にはもう彼のことしか見えなかったし、時間が止まって欲しいと本当に思った。


待ち合わせには「仕事が遅くなってる」っていう言い訳の電話してから


もう既に1時間以上経ってて・・・


それでもまだ彼は私を抱きしめたままだった。


「そろそろ・・・待たせるの悪いから・・・行ってあげて。」


「・・・うん・・・」


「・・・来週、私、行くから・・・」


「・・・そうだよな・・・でも・・俺・・待てないな・・・」


私だって本当に今すぐにでも・・・って思うくらいだった。


抱きしめて居て欲しい気持ちを振り切って、彼を友人との待ち合わせの沿線まで


見送ると・・・


「来週、ホントに逢いたいから。」


と、彼は真剣な表情で私に伝えてくれた。


「うん、ありがと。私も楽しみにしてるから。」


と名残惜しい気持ちのまま、何度も振り返りながら、別れた。


でも私はまだ彼のこと半信半疑だった。


好きって言ってくれたけど・・・でもきっと東京に戻ったら冷静な気持ちになるはず。


気の迷いだった、って、今度逢うとしても遊びになる、っていう思いがあった。


その程度でも私は女として見てくれた彼のこと、忘れられなかった。


帰る電車の中でも、彼は即メールをくれた。


「ナナ、って呼べるように何回も言ってみるよ。今日は本当にうれしかった。


明日帰るのがすごくつらいよ。こっちにずっと居たいし、


今日も友達と約束しなければよかったよ。本当に楽しかったし


来週、楽しみに待ってるから。


俺、こんな想い・・・したことないよ。」


それって不倫が初めてって言ってるだけ?それとも別の気持ちなの?


私は自分に言い訳をしつつも、東京行きで抱かれることを考えてしまってた・・・