2024年の読書メーター
読んだ本の数:48
読んだページ数:14832
ナイス数:427

ツミデミックツミデミック感想
短編集で、どれもたいへんよく書けているのだが、どうも刺さるものがあまりない、という正直な感想です。すみません。
読了日:12月29日 著者:一穂 ミチ
黄色い家黄色い家感想
人はだれしも少しずつ常軌を逸しているのだから、これは誰にとってもありえたストーリーなのだろう。全員、頭おかしい。知識が決定的に欠如していれば、児童相談所も動きようがないか。
読了日:12月25日 著者:川上未映子
「むなしさ」の味わい方 (岩波新書 新赤版 2002)「むなしさ」の味わい方 (岩波新書 新赤版 2002)感想
むなしさは常にそこにありどうしようもない、ということだけが書いてある本だな。いろいろ学問的なことも書いてあるがほぼこじつけに感じるし、結局加藤の自死を防げなかった北山の愚痴のようにも聞こえる。まぁ、読み終わってこんなにむなしい本もなかなかない。
読了日:12月13日 著者:きたやま おさむ
三体3 死神永生 下 (ハヤカワ文庫SF)三体3 死神永生 下 (ハヤカワ文庫SF)感想
いやー、長い旅でございました。ちょっとIIIは惰性で読んでしまった感があるけれど、あそこまでやられたら感服するしかない。SF的アイデアは疑問がめちゃめちゃあるが、ファンタジーということでいいことにする。長い旅でした。劉先生お疲れさまでした。
読了日:12月06日 著者:劉 慈欣
百鬼園先生言行録 (福武文庫 う 103)百鬼園先生言行録 (福武文庫 う 103)感想
再々読くらいだろうか。随筆というべきなのか、しかし相当部分フィクションのような気もする。全体に面白いのだが、「七体百鬼園」はノリの悪かったジャズのアドリブのようでどうも未消化である。
読了日:11月30日 著者:内田 百けん
日本教について―あるユダヤ人への手紙日本教について―あるユダヤ人への手紙感想
再々読くらいであるが、この示唆に満ちた隅から隅まで面白い本が、古書でしか手に入らないというのは残念なことである。だれかこの本の内容をもっと新しい事案に適用しなおして書き直してくれないだろうか。令和になっても「日本教」は健在だし、ベンダサンさんのロジックは充分に通用するものだとおもうのだが。何度も読んでいると以前ピンとこなかったことがわかるようになってくる。今でも日本人は空体語を積み重ね、踏み絵で相手を判断し、「お前のお前」の関係を希求し、そして「人間」と「自然」に絶対的な価値を置いている。
読了日:10月27日 著者:山本七平,イザヤ・ベンダサン
三体2 黒暗森林 下 (ハヤカワ文庫SF)三体2 黒暗森林 下 (ハヤカワ文庫SF)感想
気宇壮大なすごいSFだと思うのだけれど、こちらの知識が追い付かないので、どうも落ち着かない。智子のアイデアだが、11次元を2次元に展開するというような超絶な技術があってしかも量子もつれを利用して瞬時の通信ができるという段階でどう考えても勝負あったという気がする。何らかの方法で、例ですけどね、たとえば全地球上の原子力発電所を核爆発させるとか、核ミサイルを暴発させるとか、大船団を何百年もかけて送らなくても地球文明を滅ぼすことなんか簡単にできそうだと思いますが、その辺は整合性があるのかなぁ。
読了日:10月23日 著者:劉 慈欣
三体 (ハヤカワ文庫SF)三体 (ハヤカワ文庫SF)感想
評判に背かぬ大作。次から次へとよくまあこんなことを思いつくものだというアイデアの奔流、イマジネーションの爆発の連続。面白かったけれど、ハードSFと呼ぶには若干のためらいがある。ハードとハチャハチャ(横田順彌)の間を行くというか…。我々の知るセンスオブワンダーとは少々異なるものだという感を禁じ得ない。
読了日:09月17日 著者:劉 慈欣
オヨヨ大統領の悪夢オヨヨ大統領の悪夢感想
おそらく60余年の読書歴でもっとも面白く何度も読んだ本の一冊。特に「不眠戦争」のノリがよく、風化しつつある第二次世界大戦とマスコミの関係の風刺も効いている。手に入りにくいのは惜しい。
読了日:09月14日 著者:小林信彦
御馳走帖 (中公文庫 う 9-4)御馳走帖 (中公文庫 う 9-4)感想
昔読んで面白いと思ったが、あらためて読み返してみると、単なる偏屈爺の与太話であることが明白となってしまった。たいしたことは書いてない。ほとんど食い物の話で、大事件が起きるわけでもない。それをなんとか読ませてしまうのが百閒先生の文豪たる所以でもあろう。
読了日:09月14日 著者:内田 百けん
土神ときつね土神ときつね感想
樺の木と土神ときつねの三角関係なのだが、それぞれに事情があるところがミソである。土神の方にシンパシーを感じるが、きつねにはきつねの事情があるであろう。樺の木も三角関係をまとめるには経験不足であった。
読了日:09月08日 著者:宮沢 賢治
あの子とQあの子とQ感想
ファンタジーだから理屈に合わないことがあってもかまわない。かまわないのだが、その世界観の中でなんとか筋が通るというかルールに従っていて納得感がないとファンタジーは成り立たない。この小説に関しては前半と後半が複雑骨折を起こしており、結末も本当に無理矢理だと感じる。あまり好きになれない。
読了日:09月07日 著者:万城目 学
深夜特急1 ー 香港・マカオ〈文字拡大増補新版〉 (新潮文庫)深夜特急1 ー 香港・マカオ〈文字拡大増補新版〉 (新潮文庫)感想
題名との関連がよくわからないが、要は香港の話ですな。ただの旅行記・紀行文に見せかけて実はタネもネタもありありの小説になっているあたりがミソですね。名作。懐かしい香港・マカオが彷彿とします。
読了日:09月04日 著者:沢木 耕太郎
存在のすべてを存在のすべてを感想
キンドルのサンプル部分が面白かったので購入したのだが、少し進んだところで全体の構図は明らかになってしまう。美術ひいては芸術の話や、親子の関係性の話に持っていきたいのだろうが、実に都合のいい協力者が次々現れるとか、ご都合過ぎませんか。本来サスペンスじゃないんだろうな。ちょっと損しました。
読了日:08月31日 著者:塩田 武士
猫を抱いて象と泳ぐ (文春文庫 お 17-3)猫を抱いて象と泳ぐ (文春文庫 お 17-3)感想
受け取り方はひとそれぞれだろうが、私には後味の悪い小説だった。
読了日:08月27日 著者:小川 洋子
無理難題が多すぎる (文春文庫 つ 11-23)無理難題が多すぎる (文春文庫 つ 11-23)感想
哲学者にしか書けない本である。読みながら池田晶子さんの著作を思い出した。月とスッポンではあるが(もちろん土屋氏の本の方がスッポンである)思わず爆笑してしまったところもあるが、あまり役に立つという本ではない。もちろん読書に「役に立つ」ことは求めていないが。
読了日:08月24日 著者:土屋 賢二
ヒトコブラクダ層戦争(下) (幻冬舎文庫)ヒトコブラクダ層戦争(下) (幻冬舎文庫)感想
面白いのは面白いのだが、文章がくどい。何度も同じことを読まされる(連載だったのかな)。伊坂幸太郎さんの流れるようなアクションシーンにならされているといかにもぎくしゃくする。Audibleで聴いたので一層そう感じたのかもしれんないが、もう少し流麗に描いていただきたい。
読了日:08月20日 著者:万城目学
プラスティック (講談社文庫 い 72-4)プラスティック (講談社文庫 い 72-4)感想
以前、図書館で借りて読んだのだが、本屋大賞の発掘本に選ばれていたので再読した。仕掛けはわかっているのだが、それでも面白い。作者が、アイデアに忠実に小ぶりではあるが堅牢な構造物を作ろうと丹精しているのがわかる。フロッピーディスクが主人公(?)であるあたり時代を感じさせるが、それは全く気にならない。不朽の名作と言ってよい。
読了日:08月19日 著者:井上 夢人
プロジェクト・ヘイル・メアリー 下プロジェクト・ヘイル・メアリー 下感想
物理の得意な人には面白いだろうと思われるかなりのハードSFである。小説としては工夫は凝らされているとは思うが、だいたい読者の予想の範囲内でストーリーは展開していく。もっとも、手に汗握るハラハラドキドキなんてぇのは若い人の特権かもしれない。よくできたハードSFというところ。常識を覆すような奇想に満ちているという小説ではない。
読了日:08月15日 著者:アンディ・ウィアー
数学ガール/ゲーデルの不完全性定理数学ガール/ゲーデルの不完全性定理感想
わからなかった、というか、わかろうとする気力が途中で萎えた。でも面白かった。不完全性定理の「薫り」くらいは感じることができた。46の定義の解説お疲れ様でした>結城先生
読了日:08月04日 著者:結城 浩
新 もういちど読む 山川世界史新 もういちど読む 山川世界史感想
この辺で第二次大戦で終わってしまうのではないもう少し先まである世界史を読みたくなって購入。歴史の概観としてはいいのだが、もう少し「なぜそうなったか」についてところどころでも解説が欲しい。なぜ日本は対英米開戦したのかとか。ないものねだりかもしれないが。一応プーチンが大統領の2期目をやってるとか9.11とかトランプの名前は出てくる。残念ながらウクライナ戦争、ハマス/イスラエルには触れられていない。
読了日:08月02日 著者:
AX アックス (角川文庫)AX アックス (角川文庫)感想
Audibleにて。これは再読だと思う。だいたいストーリーは覚えていた。恐妻家の殺し屋という設定で全編もたせるという力業。面白かったし身につまされる。
読了日:07月18日 著者:伊坂 幸太郎
マリアビートル (角川文庫)マリアビートル (角川文庫)感想
Audibleにて。殺伐とした話でありながら、ところどころで笑いを誘うのが伊坂さんのストーリーテリング。それぞれのキャラクターが立っているのがすごい。
読了日:07月18日 著者:伊坂 幸太郎
時間のパラドックス―哲学と科学の間 (中公新書 (575))時間のパラドックス―哲学と科学の間 (中公新書 (575))感想
30年前にもわけのわからない本だと思ったが、再読してもわからないことは変わらなかった。内容のうち半分は自明のことだと思うし、残り半分は全く理解できない。ゼノンの矢は的まで飛ぶし、アキレスは亀に追いつく。
読了日:07月05日 著者:中村 秀吉
猫を処方いたします。 (PHP文芸文庫)猫を処方いたします。 (PHP文芸文庫)感想
Audibleで読んだ(聞いた)のだが、なんとも不思議なほんわかした世界である。実はその根源には目をそむけたくなる事態が伏在しているのだが…
読了日:06月26日 著者:石田 祥
成瀬は天下を取りにいく 「成瀬」シリーズ成瀬は天下を取りにいく 「成瀬」シリーズ感想
「成瀬」のキャラクターがすごい。何も超自然なことも起きないし、複雑な謎があるわけではないのだが、ついつい物語に引き込まれていく。本屋大賞おそるべし。オーディブルで聴いたのだが、朗読の域を超えた「演技」にも賞賛を送りたい。
読了日:06月10日 著者:宮島未奈
ぼくの大好きな青髭 (中公文庫)ぼくの大好きな青髭 (中公文庫)感想
1969年、アポロ11号の年。このシリーズの中ではもっともメタファーだらけで、まるで村上春樹を読むようだが、この時代の熱気、若者たちの行き場のないエネルギーと新宿の空気を思い出させる。実は、赤、白、黒までは読んでいたのだが、どういうわけか完結編であるこの青髭を読んでおらず、この度1977年から50年近い年月を経てやっと読み終えました。
読了日:06月03日 著者:庄司薫
日本の仏教 (岩波新書 青版 299)日本の仏教 (岩波新書 青版 299)感想
30年前に読んだ本を再読。こんな過激な本だったっけという印象。法然、親鸞、日蓮、3人まとめて「口先だけ」とバッサリ。天台宗にしても「無智と誤解の上に成り立っている」とこれもバッサリ。要するに実践の伴わない仏教は仏教にあらずという立場で、相当過激な論を展開していて、大変面白かった。
読了日:06月02日 著者:渡辺 照宏
ビブリア古書堂の事件手帖IV ~扉子たちと継がれる道~ (メディアワークス文庫)ビブリア古書堂の事件手帖IV ~扉子たちと継がれる道~ (メディアワークス文庫)感想
ああややこしい。もちろん、こちらの頭も老化しているからその分もあるだろうが、同じようなキャラクターが3代おりその配偶者がおり、同様に3代続く登場人物が複数おり、頭の中がこんがらかるのである。一応の区切りはついたようだが、三上先生、まだ書くのだろうな。
読了日:05月28日 著者:三上 延
ビブリア古書堂の事件手帖III ~扉子と虚ろな夢~ ビブリア古書堂の事件手帖 ~扉子と不思議な客人たち~ (メディアワークス文庫)ビブリア古書堂の事件手帖III ~扉子と虚ろな夢~ ビブリア古書堂の事件手帖 ~扉子と不思議な客人たち~ (メディアワークス文庫)感想
登場人物の行動が回りくどい。語り口もまわりくどい。推理小説は、手掛かりを淡々と追っていって、最後に「そこで探偵さてといい」でいいのだ。くどい。まぁ、ここまでつきあったから最終巻も読むけど。とにかくまわりくどいんだよ。
読了日:05月17日 著者:三上 延
ビブリア古書堂の事件手帖II ~扉子と空白の時~ (メディアワークス文庫)ビブリア古書堂の事件手帖II ~扉子と空白の時~ (メディアワークス文庫)感想
横溝正史ってあまり好きではないんですよ。筋立てが無理矢理…俳句どおりに殺人とか…ないわー。この本は面白かったけれど。
読了日:05月11日 著者:三上 延
ビブリア古書堂の事件手帖 ~扉子と不思議な客人たち~ (メディアワークス文庫)ビブリア古書堂の事件手帖 ~扉子と不思議な客人たち~ (メディアワークス文庫)感想
このシリーズは面白いのだけれど、混乱するからはっきり通しで番号を振るとか、シリーズ名を変えるとかしてほしい。掌編4つのうち、最後の一編が一番面白かった。
読了日:05月08日 著者:三上 延
ビブリア古書堂の事件手帖7 ~栞子さんと果てない舞台~ (メディアワークス文庫)ビブリア古書堂の事件手帖7 ~栞子さんと果てない舞台~ (メディアワークス文庫)感想
やれやれやっと完結しましたな。最後はそれほど驚くほどの大展開はなく終わりましたな。作品としてはシリーズ前半の方がノリがよかったような印象があります。
読了日:05月04日 著者:三上 延
ビブリア古書堂の事件手帖6 ~栞子さんと巡るさだめ~ (メディアワークス文庫)ビブリア古書堂の事件手帖6 ~栞子さんと巡るさだめ~ (メディアワークス文庫)感想
なんだか人間関係がごたごたと複雑になってきましたね。一度、関係図を示してもらわないと、老人にはきついです。まぁ、7巻も読みますけどね。
読了日:04月27日 著者:三上 延
噺歌集II (文春文庫)噺歌集II (文春文庫)感想
基本的には噺歌集と同じ情報が多いかな。二度も読む本じゃないね(読んだけど)あとがきで、ご本人が「おれは暗くない」と叫んでおられる。いいのにね、そんなこと気にしなくても。いや、気にしないと書いておられるのだが、その実相当気にしているね、これは(笑)
読了日:04月20日 著者:さだ まさし
文章読本 改版 (中公文庫 み 9-7)文章読本 改版 (中公文庫 み 9-7)感想
私にはやや難しいのだが、それでも面白く読んだ。書籍は偉大である。すぐそこに三島自身が立って文学を語ってくれるのだから。確かに鴎外の「澁江抽斎」の系図を読み下すような退屈な部分に挟まれた逸話は実に生き生きとしているし、鏡花の筆の力はすさまじいものがある。三島が漱石と露伴をどう評価していたのかが知りたいところである。
読了日:04月17日 著者:三島 由紀夫
ビブリア古書堂の事件手帖5 ~栞子さんと繋がりの時~ (メディアワークス文庫)ビブリア古書堂の事件手帖5 ~栞子さんと繋がりの時~ (メディアワークス文庫)感想
参考文献リストを見て戦慄する。これだけ調べて書いていて、失礼な話だがもとはとれるのだろうか。人気シリーズだから大丈夫なんだろうな。改めて読んでその蘊蓄のすごさに圧倒される。寺山修司はよくわからないのだけど…
読了日:04月15日 著者:三上 延
福家警部補の考察 (創元クライム・クラブ)福家警部補の考察 (創元クライム・クラブ)感想
殺人をしようというのだから、何かしらのっぴきならない理由があるのだ。ただ、それが自業自得の事情ではなく、犯人側にもそれなりの理由があり、尊敬すべき面も備えているというのが、本歌取りの本家にも通ずる特徴であろう。特に最後の一話は、その設定が実によくできている。恐れ入りました。
読了日:03月27日 著者:大倉 崇裕
福家警部補の追及 (創元推理文庫)福家警部補の追及 (創元推理文庫)感想
福家警部補はいいキャラクターだったのだけれど、運動全般オールマイティーってのはちょっとやりすぎじゃないかなぁ。もう少し、弱みがあった方がキャラクターとして好感が持てるんですけど。
読了日:03月20日 著者:大倉 崇裕
福家警部補の報告 (創元推理文庫)福家警部補の報告 (創元推理文庫)感想
3編収録されているが、「少女の沈黙」は特に傑作。ヤクザの描写が秀逸だと思う。大変面白く読んだ。
読了日:03月12日 著者:大倉 崇裕
にっぽんの商人にっぽんの商人感想
「日本人は虚構を虚構として尊重する」「日本が世界に誇れるのは『商事』だけ。軍事も政治も思想もなく、国会は麻痺している」1978年の主張は今でも通用するが、『商事』=経済力にも陰りが出ること久しく、日本は本当に沈没してしまった。各章の結論部分がどれもあっさりしていて、理解するのに少々骨が折れるが、一冊を通しての主張は明快で、江戸時代以来、日本は本当に変わらないということを証明している。読み継がれるべき本だと思うのだが、もう古書でしか手に入らないようだ。
読了日:03月09日 著者:山本七平,イザヤ・ベンダサン
福家警部補の再訪 (創元推理文庫)福家警部補の再訪 (創元推理文庫)感想
ベースに「刑事コロンボ」という大発明があるとはいえ、福家警部補の人物造形は秀逸だと思う。紺色の野暮ったいスーツを着たフチなしメガネの小柄な若い女性の警部補が出てくるだけでうれしくなる。どうしても見つからなくなる警察手帳をついに首から下げることになってしまったのもおかしい。
読了日:03月07日 著者:大倉 崇裕
ぬいぐるみ警部の帰還 (創元推理文庫)ぬいぐるみ警部の帰還 (創元推理文庫)感想
今一つのり切れないのは、主人公の造形がそれほど「のっぴきならない」ところまで煮詰められていないからかなぁ。
読了日:02月16日 著者:西澤 保彦
パッとしない子 (Kindle Single)パッとしない子 (Kindle Single)感想
つかこうへいじゃないけど「傷つくことだけ上手になって」。逆恨みによる、権力をかさに着た言葉の暴力以外の何物でもないですよ。
読了日:02月10日 著者:辻村 深月
怪しい店 (角川文庫)怪しい店 (角川文庫)感想
軽い推理小説を5編。楽しく読ませていただきました。「潮騒理髪店」がよかった。
読了日:02月08日 著者:有栖川 有栖
文芸の哲学的基礎文芸の哲学的基礎感想
読了しました。流石漱石、読んで(おそらくは聞いても)面白い文章になっています。いろいろの例示を添えているのがわかりやすくなっている所以かと思います。 まずは「意識は連続を欲す」という哲学的考察から説き起こして、結論としては「文芸は理想をもたざれば意味なし」ということなのかと思います。
読了日:02月08日 著者:夏目漱石
日本世間噺大系 (新潮文庫)日本世間噺大系 (新潮文庫)感想
これも読むのは3回目くらいかな。時代は変わったけれども面白いのは変わらない。何かのテレビ番組でみたけれど、伊丹さんはインタヴューのテープを大量に録りためてあったらしいですな。その中からこれは面白いというものを選んで文章に起こしたのだろうから面白いのは当然といえば当然かもしれない。
読了日:01月18日 著者:伊丹 十三
噺歌集 (文春文庫)噺歌集 (文春文庫)感想
読むのは二度目くらいだと思うが、この時代とさだまさしさんの古い価値観が感じられて面白い。私が就職して住むことになった、大阪の会社の寮の近くの本屋さんのカバーがまだついており、それを亡父に貸したらしく、父の筆跡でカバーの背に書名が書いてあるという珍品である。昭和57年4月の単行本を文庫(昭和61年)になってから買ったようだ。
読了日:01月10日 著者:さだ まさし

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