この歳で考えが変わるとは到底思えないので、佳苗には話し合いは無駄だと伝えた。


しかし


その時はその時だと、翌週3人で義実家に向かった。



入るなり義母が言った。




「謝りにきたのよね?」




はっ?なんでやねん!




佳苗が話そうと息を吸った途端


狂ったように話し始めた義母。




それを黙ったまま、聞く2人。


隆太くんはカチャカチャとノートパソコンに何やら打ち込んでいる。


アミちゃんは大人しくシルバニアで遊んでいた。




義母はどんなに自分が可哀想なのか力説していた。



30分が過ぎ



1時間が経過した。



喋り疲れたところにタイミング良く佳苗がお茶を出した。




「こんな風にご機嫌取るところも嫌なのよ。」




そう言いながら麦茶をお代わり。




ずっと黙っていた隆太くんが、パソコンの画面を母親に見せた。




「ちぃ姉ちゃんが義実家でこんな扱いされてたら、おふくろはどう思う?」




字が小さ過ぎて見えないのか、眼鏡を取りに行った。


ジーッと画面を見つめる義母。



そしてこう言った。




「許せないよ!なんであの子がこんな目に遭わなきゃならないの?ふざけないでよ!」




隆太くんが呆れた顔で言った。




「これ、おふくろが佳苗にしてきことだよ。」




‥‥ナイス!隆太くん!