森本さんの代わりに業務に配属されたのは山下さん。
たぶんアラサーくらいの男性。
なんだかとてもナルシスト。
会話が成り立たないけど、まぁ、森本さんも最初は意思の疎通が出来なかったので、この人もそのうちなんとかなると信じたい。
「僕には可愛い彼女がいるから好きにならないでね。」
いきなり言われたのがこれ。
はあ、たぶん‥‥いや、絶対ならないから。
仕事ぶりはまあ、普通。
電話の応対も普通。
でも、電話を切った時、こんな事を言った。
「今の子、たぶん僕のこと好きだと思う。」
はぁ‥‥そうですか。
会社に出入りする取引先の女性も、みんな自分のことを好きだと言った。
いやいや、勘違い甚だしいってば。
見た目は普通‥‥以下。
なんか面倒臭い人だ。
なるべく会わないようにしよう。
でも、やっぱりやらかしてくれた。