みなさん、お久しぶりです。「まもらーむーん、またの名をヒサイシストむーん」です。
実に1年以上ブログを放置してきた気分屋のむーんですが、実は昨年夏以降体調を崩し、今年「鬱病」を再発し、仕事を退職して現在病気療養に専念しております。
なので、言い訳ではありますがとてもブログを進める気力がなく放置しておりました。スミマセン。
病気の事に触れるのはブログの趣旨ではありませんし、病気を理由に気を引くつもりも毛頭ありませんが、私と久石さんの歴史を語る上で避けては通れない道なので少々ここで私の病気について語りたいと思います。
特に興味の無い方は読み飛ばして下さい。
私は2005年頃に仕事の過労が元で鬱病を発症し、休職と復職を繰り返したあげく、最終的に小さい頃からの夢で一生続けるつもりであった仕事を2007年に退職しました。
その後、無職時代を経て、少しずつ働けるようになり薬を服用しなくなっても良くなるまで寛解するのに10年程かかりました。
一番症状が重かったときは、テレビを付けても頭の中をグシャグシャにされるようで集中できず、大好きだった音楽を聴くこともできず、外にも出られず、ただただ天井を眺めて1日を過ごしていました。
当然、無職なのでお金もなく、久石さんのアルバムを買うことも苦しくなり、徐々に久石譲報からも遠のいていきました。
寛解後に生活を立て直し、仕事を徐々に増やし、生活と精神の安定を得て余裕が出てきたのがこのブログを始める数年前の事でした。
心に余裕ができ「何かしたい」と思ったとき、思いついたのが好きだった「久石音楽」の収集を再開すること(&ブログを立ち上げること)でした。
そうなのです、私のブログが2000年初頭までのものが多く、またコンサートも碌に行ってなかったのは10年余り空白の期間があるからなのです。
そして、今年また「鬱病」を再発してしまいました。とは言えさすがに2度目なので、自分である程度どうすれば良いか分かりますし、余り重症になる前に仕事を辞めたので、今回は数年で寛解できれば良いなあとノンビリ病気と向き合っております。
また、幸いにしてこの数年で大好きな「久石さん」の界隈でたくさん仲間もでき、家に籠もりながらも皆さんとの会話も楽しむことができて孤独を感じずに済みますし、リハビリも兼ね余裕のあるときにブログも書けたらなぁと思っております(鬱病は症状に波があり、元気なときは元気なので)。
そんなわけで、毎度のセリフながらムラの多いむーんではありますが、今後とも生暖か〜い目で見守っていただければ幸いです。
さて、湿っぽいお話になってしましましたが、気分を変えて…今回ご紹介するのは「私は貝になりたい」のサウンドトラックです。
「私は貝になりたい」オリジナルサウンドトラック
レーベル:ユニバーサル
品番:UMCK-1273
発売日:08/11/19
曲目:
1:プロローグ[1:17]
2:豊松のテーマ[1:49]
3:出会い~メインテーマ[6:38]
4:軍人訓練[2:56]
5:B29[1:33]
6:13 ~大北山事件~[2:31]
7:連行~汐見岬との別れ[2:51]
8:判決[1:54]
9:聖書と靴音[1:55]
10:友情 1[4:16]
11:道行き[3:28]
12:友情 2[1:29]
13:汐見岬 ~愛しさ~[7:03]
14:チェンジブロック[3:13]
15:酷[0:22]
16:13 ~葡萄酒~[3:16]
17:私は貝になりたい[3:26]
オススメ度:★★★★☆
マニアック度:★★☆☆☆
難易度(ききやすさ):難★★★★☆易
2008年公開映画。監督:福澤克雄。主演:中居正広、仲間由紀恵
最近ようやく映画を観ました。人の尊厳も踏みにじる戦争の悲惨さ、狂気、むごさ。そして、戦争という大きな力によって翻弄される「普通の生活を送っていた普通の人々」。
最後の最後まで悲劇で苦しくて、救いのない結末を迎えるこの映画ですが、その中に人々の愛情、そして米兵の看守や戦犯である囚人などの間にも垣間見える、人としての優しさがとても胸を打つ映画でした。
また高知の自然の風景がとても美しく撮影されており、
自然が美しく尊いからこそ、人間の起こす戦争が悲惨に愚かに思え、
人間の情が暖かいからこそ、常にそこにある自然の美しさが哀しく映り、
その対照的なギャップがこの映画をより深い作品にさせているように感じました。
そして、そこに久石さんが作った美しくも哀しいメロディーの数々。そのメロディーがさらに作品を昇華させています。
久石さん自身も劇場用パンフレットにて
「この映画の素晴らしさは、悲劇は悲劇として描き切ったところです。最終的には絶望的な内容にも見えます。しかし、そのなかに人間的な優しさや、愛に溢れた世界観を出したいと思いました。」
と書かれています。(参考:響きはじめの部屋)
特に度々流れるメインテーマのメロディーが美しく、ワルツという本来明るいはずのリズムに哀しく美しいメロディーを乗せた絶妙なバランスが、映画の本質を深く突いており、映画を観た後は余計に心惹かれます。
1:プロローグ
3:出会い~メインテーマ
13:汐見岬 ~愛しさ~ (←イチオシ)
17:私は貝になりたい
全体的に暗いイメージのこのアルバムですが、映画を観ることによって何倍もその良さが理解できると思いますので、まだ観ていない方は是非ご覧になることをオススメします。
ちなみに余談ではありますが、このアルバムは前述の通り当時鬱病をこじらせていた私が久石さんの収集を中断する直前に買ったアルバムの1つで、ジャケットの中居正広さんの何とも言えない悲しい表情を見つめながらこのアルバムを繰り返し聴き、「私も貝になって深い深い海に沈んでしまいたい」と何度も思いました(←今だから明かせる暗い過去)。映画を観て似たセリフが出てきてビックリしましたが、久石さんの音楽が如何に映画の本質を突き、その映画を表現されているかが分かったエピソードでした。
美しい久石メロディーが十分に堪能できるアルバム。
よろしければ皆さんもぜひ一度お聞きになってみてください。
久石さんって本当にすばらしいですね。
では。
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