●バトルロワイアルの原点ともなった作品。キングは時々矛盾なんてものともしない作品を突拍子もなく書くことがあるが、これもどちらかといったらそちら寄りかもしれない。シュワちゃんの映画「バトルランナー」を見たことがある人ならその馬鹿馬鹿しさがわかるかと思うが、こちらはもう少し風刺的な意味を暗示している節がある。
十代の少年達が自ら志願して、ただひたすら「歩く」というゲーム。100人集められた男の子達は、それぞれが食料を用意し、決められた速度でどこまでも歩かされる。少しでもスピードを落としたら、即射殺。もちろん、睡眠時間や食事、排泄時間も止まってはならない。普通に考えたら「はぁ?」となって当たり前だが、そこはキング。少年達は当然の如く器用に歩きながら睡眠し、用も足すのだ。
最初は納得がいかないのだが、それさえ飲み込んでしまえばスリルはある。歩き続けなければ次々と蹴落とされていく現代社会への痛切な批判とも取れるし、そこで生まれる友情も魅せてくれる。洋書は翻訳が命だが、感情部分をあまり書こうとしないキングの作品は読んでいて少し物足りないかも。
十代の少年達が自ら志願して、ただひたすら「歩く」というゲーム。100人集められた男の子達は、それぞれが食料を用意し、決められた速度でどこまでも歩かされる。少しでもスピードを落としたら、即射殺。もちろん、睡眠時間や食事、排泄時間も止まってはならない。普通に考えたら「はぁ?」となって当たり前だが、そこはキング。少年達は当然の如く器用に歩きながら睡眠し、用も足すのだ。
最初は納得がいかないのだが、それさえ飲み込んでしまえばスリルはある。歩き続けなければ次々と蹴落とされていく現代社会への痛切な批判とも取れるし、そこで生まれる友情も魅せてくれる。洋書は翻訳が命だが、感情部分をあまり書こうとしないキングの作品は読んでいて少し物足りないかも。