蟻のような人間一人あたりとしてもその中に闇と光を持ち合わせているわけだからずっと遠くから見たら未だ二極化の惑星なのかもしれない。
それでも夜空と星は大きな全体で、星は壮大な夜の奥底からだってその光を無条件に届け太陽は全て照らす。
どうやったってもう生きたくないと閉ざしたあの時、確かに死を見つめた。
空虚の懐に止まり木なく放たれ厳しくもどこか懐かしいような大きな世界に今という命をただ照らされては、どうしたって生きなければならない漠然さに手の平の地図を見る。
天と地の間を闇と光、通り過ぎ織り交ざってほんの少しの星も知ったグレーゾーンの点は終わりが見えたからやっと本当の意味で自由を知り初めてスタートラインに立てた気がした。
振り向けばジグザグに蛇行し全く綺麗なものではないけどふっと笑えもした。
( 一一)くわばら くわばら
父を照らすつもりがその存在に照らされているのはいつも未熟な私の方で、変わらず私にとって一番の自由を教えてくれたのは父だった。
いつだって届きそうにもない背中が道しるべの下書きだった。
確かな信頼と制限はとうに外れたレール上、命の炎は今ここにもあってその車輪を生という光の道の方角へとせかす。
父との約束の一つを、
“今度は現実と夢の時間を織り交ぜていつの日かきらめく織物になりますように…”
と願いや希望はただこの見慣れた地図にのせて。
失くした声にも今あるまなざしにもいつも確かにあるそれはきっと変わらずに流れてゆく、いつかの日までずっと。
もし星になるまでの縦の時間に階段があるとして、この手の中の絶望も希望も握れるうちのたかが一つたった一つの冒険だ。
碧い惑星、モノクロのような静脈のレールに燈火は灯っては廻り命の炎は大きな円を描き受け継がれる。
拒んだって神羅万象は優しく見守る世界のはしくれで誰も知らない物語は今日も色づいてゆき、そうして誰もが一人一人オリジナルの物語を編んでゆく。
たぶん忘却の部屋の前、宇宙のように底知れない世界で選んだ命の大きな扉はずっともう開いていた。あとは進むだけだった。
地が風に還る頃—
自分に忠実に彷徨い縫い合わせ見えない糸をキュッと締めてみれば根っこをくぐり天と地、過去と未来の間に何かが起き上がった。
先の方角に細胞は半分安堵し半分恐怖に死に代謝しては、いつかのきらめきの足跡と連なりゆく新しいステージまでどうにかこうにか進んでいく。
静かな燃料で灯る心の火が風に勢いを増す方へと理由はわかることはないままにその目の向く方、未知の鉱物のような輝きの何かが磁石となって呼ぶ方に奇妙キテレツな新たな時代へと旅立っていく。
“Je suis elvé. ジュスイエルベ …育てられた。”
昔、先生が物語の文章からあの声で宙に放った謎が見え隠れする。
見えている現実とほんとうが同じではないかもしれない世界で、たとえ派手にむしり取られるような大きな車輪が回っていても誰もが自分の舵を取る。
自分を、
偶然と必然を、
見えないものを信じるという事
すれすれの外枠に触れれば水しぶきになってエッジごと青淵の彼方へ飛んでゆく。
いつまでもとらわれていたらただ一つの命すら守れない。
たかが人生の終わりか始まりかの盛大な賭け
完熟した容れものの中に眠れない日々の先、
旧い枠組みを溶かしもう堰をきってあふれ出た永久に本質の水とそれぞれの火が風と自由に踊る時の中へ―
繊細な揺れの宇宙の法と見えない風に背中をあずけてみれば転換の潮目の先にいつかきっとたどり着く、それは境界線も色も仕組みも超え揺るぎなく色んなものに変化したもののただ一つの本流だから。
ふるくもない、新しくもない…。
なぁに、あの大樹はずっと見て来て静かに知っている一番簡単で変わらないこと。
今この血がその永い葉脈の証だと、コンクリートロードの隙間に咲き風にそよぐ可憐なアネモネのように魂の種は今日も幾重にも芽吹いていく。
きっと大丈夫…
『私は父の娘』、だから。
ありがとう、お父さん
拙いものを読んでくださった方、心からありがとうございます
新しいお話もいつか始められたら…仕事になれば…m(_ _)m
“只今(これから)~準備中”(=_=)
道筋がみえてきましたら
「冷やし中華始めました~」とひょっこり現れるようまたの日をきっと楽しみに頑張ります…( ..)φ
『aZ☆』(仮)こちらもどうぞよろしくお願いいたします
Il tangue mais ne coule pas
たゆだえど沈まず 、by パリ
いつか治らない病気など無い世の中になりますように
これからもどうぞよろしくお願いします<(_ _)>