今日は、敬老の日です。
話がちょっと脱線しますが、私の曽祖母、ひいおばあちゃんについて、少し書きたいと思います。
曽祖母は、昔からとてもとてもかわいい人でした。
いつも曽祖父と共に母屋のこたつの部屋にいて、私が幼稚園や小学校から帰ると、みかんやお菓子を出してくれます。
その時間帯のテレビといえば、相撲か『水戸黄門』。
子どもとしてはアニメを観たほうが断然楽しいのですが、わざわざひいおばあちゃんたちのこたつの部屋に行って、一緒に時代劇を観ながら過ごす時間が好きでした。
父からの愛情って、私は正直、ほとんど感じたことはありません。
でも、父方の祖父母たちからはとても大事にされたと思います。
なにも褒めてくれなかった父に対して、祖父母はなんでも褒めてくれました。
特に曽祖母は、学校で100点だったとか、何かの代表に選ばれたとか、ささいなことでも「リョウはすごいなあ」と言って、みんなに自慢してくれました。
本当に、曽祖母が大好きでした。
そんな曽祖母も、もう100歳を過ぎました。
数カ月前、軽い肺炎を起こして入院した曽祖母のお見舞いに行った日のことです。
もう30も半ばになり、すっかりおばさんになった私を前に、「リョウかい! ああ、かわいい。会えて嬉しい。かわいいかわいい」と喜んでくれるひいおばあちゃん。
涙をこらえるのがやっとでした。
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曽祖母のお世話は、今でもほとんど母がやっています。
ボケてはいないし、食欲もあるけれど、全部ひとりでできるわけじゃない。
そんな曽祖母を、母は支えてきました。
母「ひいおばあちゃんにはね、本当にかわいがってもらったの。大事にしてもらったから」
そう言って、母は病院に通い続けています。
お見舞いをした日、そろそろ帰ろうとすると、たまたま父方の祖母がやってきました。
父と母の件があって、私はもう1年以上実家には帰っていません。
久しぶりの再会でした。
すると、曽祖母を囲んで祖母、母、私と4世代が集まったその場で、曽祖母がこんなことを言いました。
曽祖母「おばあちゃんね、もう一回元気になって病院の外に出るからね。もう一回だけ、家族みーんなでご飯が食べたい。そのために頑張るから」
涙が抑えられませんでした。
ひいおばあちゃんが頑張ってくれても、それはもう叶わないかもしれません。
全部、クソジジイが壊してしまった。
おばあちゃんの最後の望みは叶えてあげたい。
でも、もうクソジジイの顔は二度と見たくありません。
私「また来るね」
そう、返事をするのが精一杯でした。
父が壊したものの大きさは、どれほどのものだったか。
いつか、あいつが気づく日はやってくるのでしょうか。
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