200万円をどうにかしたいと言いつつも、父の不倫のせいで、母の気力は日に日に衰えていっていました。
それもそのはず、発覚からわずか2、3週間あまりで、母の体重は10kgほど落ちてしまった。
毎日深夜の携帯チェックは続いていて、ろくに睡眠をとらずに職場に行く(手足が妙に冷え切って眠れないそう)。
ご飯ものどを通らず、特に父とは顔を合わせて食事をとるのも苦痛だからと、毎日孫たちが来た時に食べる少量のお菓子で済ませているようでした。
だんだんと、言っていることがコロコロ変わったり、変に弱気になったり、「ああ、自律神経やられてるな……」というのが目に見えてわかるようになってきました。
そんな母をそばで見守っていた妹は、ついにその様子を見かねて、「私、たかしおじちゃんに言う。とにかくこっちをサクッと片付けよう」と、行動に出ました。
たかしおじちゃんとは、母の弟のこと。
母にお金を借りている伯母にとっても弟です。
母「おじいちゃんとおばあちゃんには心配かけたくないの。だから不倫のことが黙ってて」
母からそうクギを刺されていたので、妹は叔父のもとへ行き、伯母の借金で困っていることだけを伝えたようでした。
叔父「俺がなんとかしてやる!」
妹の目の前で、叔父は早速伯母に電話をかけ、「どういうつもりなのか?」と詰め寄ってくれました。
すると、とんでもない発言が……
伯母「借金のことはちゃんとしなきゃと思ってたんだけど、ごめんなさい。でも今、お金が自由に使えなくて」
ん?
伯母「今、弁護士さんに全部任せてるから、勝手にお金を払ったりできないの」
ん? ん?
伯母「再来月、自己破産する手続きをしてるところで」
ん? ん? ん?
え? は?
ああーやっぱりねえ……
嫌な予感は的中しました。
ホワイティシモ
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