腰の痛みを軽減するために、接骨院へ通っていた。
病院へ行き施術してもらうと、
一時的に痛みはなくなっていたようだが、
すぐにまた痛みを訴える。
接骨院での治療や、
お風呂で温めたりと色々と試していた。
そんな父の様子を、私も母も不思議に思っていた。
仕事が忙しくて腰が痛むなら話は分かるが、
ほとんど仕事がなく、自宅にいたのだ。
それで腰の痛みが増すのは、
いくら寝相が悪いからといっても、
さすがに違うと思う訳で。
けれども、検査は特に異常なし。
高血圧のために通院していた病院からは、
異常がなかったからか、
何か言われたことはなかったようだった。
定期検査に何もひっかからず、
病院からも何も言われない。
この時に一番厄介だったのは、
父は、自分に何か異常があっても、
先生に「変わったことはないか?」と言われても、
「特にない」と答えてしまう事だった。
口下手な人なので、説明が苦手なのだ。
だから、いつも病院では、主治医に
「大丈夫だよ」と答えていた。
もしも言っていたら、
少しは変わっていたのかもしれない。